とんでもない嘘外交! 安倍首相辞任の裏で「日中友好」の中国高速鉄道建設が「遅延」 アメリカも激怒する日本の弱腰っぷり

2018年10月26日 安倍首相訪中時の講演 (写真:<日本>首相官邸)

この後はご存知の通り、中国の武漢から新型コロナが広まって世界経済が大打撃を受ける中で、米中の対立はさらに激しくなりました。

そんな中で安倍首相は2020年8月28日に退陣を表明。その翌日の29日、タイ国鉄(SRT)はこの路線について、この路線の開発計画は「遅延」する事を会見で認めたのです。遅延後の計画の再スケジュール等についても発表されていません。タイ国鉄のNirut Maneephan総裁は遅延の理由を、新型コロナの影響で予算の目途がつかないためと説明しました。

米国からも懸念の声
どうなるタイ高速鉄道?

タイに中国の高速鉄道を建設する、しかもその資金を日本政府の政策金融機関であるJBICが融資するという計画には、米国からも懸念の声が多く聞かれています。

タイは日本と同様に米国の軍事同盟国であり、米軍との軍事演習なども多く実施している国です。そのタイで、軍事的にも重要な港や空港を結ぶ重要路線に、中国政府が「一帯一路」の一環として位置づける本高速鉄道を建設することには米国政府側からも懸念の声が多く上がるのは当然です。

現在、かつての「日中友好」の象徴だったタイでの中国の高速鉄道建設計画は、今後の展開は不透明な状況です。

タイ政府側は、タイ国内の開発のために推進したい所ですが、日本側としては、中国の「一帯一路」の一環の高速鉄道をタイの軍事的要衝に建設することはデメリットが大きすぎます。

そんな中で安倍首相の退陣もあり、今後は菅新政権となる中で、このような中国の高速鉄道を日本の資金で建設されるような事がされるのかどうか、注視していく事が日本側に求められそうです。(取材・文◎福留憲治【PJA NEWS】)

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