太田光vs新潮社の裁判は太田勝利と予想 裁判官「これからは訴えたもの勝ちにします」 メディア対芸能人の裁判は大体メディアが敗けます

実際に法廷で証言した事もあります。今でこそ芸能人は「書かれっぱなしではすまない」として、抗議・内容証明書・提訴などメディア側に色々な形で対応します。それはそれで、構わないと思います。時々、とんちんかんな抗議がありますけれが、反論する媒体を持たない芸能人としては対抗手段はこういった、弁護士案件になってくるでしょう。

メディアに対する芸能人・著名人の裁判で和解金が高額になったのは、清原和博氏が週刊誌を訴えた頃だと記憶しています。だいたい20年以上前になるでしょうか。そのあたりから法曹界の雰囲気が変わってきました。

僕も某社から民事で訴えられた際、第一公判終了後、東京地裁の上の階に呼ばれました。真ん中に裁判官。僕の横には弁護士。対面に相手側弁護士と恐らく相手側の総務部長。

裁判官が「あなたたちね、早く和解しなさいよ」ということを言います。そこで僕が「この記事の情報は真実に相当たる理由が」と言いかけたところ、裁判官が遮って「もういいもういい」みたいなジェスチュア。そして次の一言。

これからは、訴えたもの勝ちにすると思いますからよく覚えていてください。せっかく訴えてきてくれているんだから。で、いくら払えます?」

……。まだ、若僧の僕には結構ショッキングでした。「裁判て真実か真実でないかを争う場所じゃないのか」と。

結果、和解しました。和解金は大したものではなかったですが、対外的にはこちらが「負け」という事になります。芸能人とメディアの闘いは、このあたりから提訴すれば芸能人側が勝つ。そんな空気感が漂っていました。

さて、太田さんと新潮社の裁判。

記事をなぜ世に出すのか。これを「掲載動機」と言いますが、それは

1、公共性

2、公益性

3、真実性

の三つの要素を満たしているから、というのが建前です。太田さんの場合、政治家のように純然たる公人ではありませんが、発言力の影響などから「準公人」「みなし公人」と呼ばれる範疇に入ると思われます。従って1と2の条件は満たしていると言ってよいでしょう。

問題なのは3です。

参考記事:「ダウンタウンを書くな」 僕が編集長だった時に吉本興業から受けた世にも不思議な抗議|久田将義 | TABLO