女児の遺体を山に埋めた、ある刑事たちの犯罪…映画『殺人の追憶』事件の”番外編”|李策
華城連続殺人事件をモチーフにした映画『殺人の追憶』(ポン・ジュノ監督)では、刑事が証拠をねつ造したり、参考人を殴打したりする場面が出てくる。現実の事件で濡れ衣を着せられたユン・ソンヨさんも、そうしたでっち上げにより有罪判決を受けた。
『殺人の追憶』は知られざる真犯人の輪郭を奇跡的な正確さで描き出していたことが話題となったが、ヒョンジョンちゃんのケースで明らかになるのは、ちょっとやそっとの想像力ではとうてい考えられない、違法捜査(とういうよりも警察の犯罪)の実態だ。
以下、韓国メディアの報道を総合すると、ヒョンジョンちゃんの失踪当時、周囲は当然、一連の連続殺人との関連を疑った。だが彼女の家族だけは、ほかの犠牲者と比べ年齢がずっと幼く、また「生きているはずだ」との祈るような思いから、連続殺人に巻き込まれたものとは考えなかったようだ。
知らないのは家族だけ
しかし現実は、残酷な進展を見せる。