茨城一家殺傷、長男への殺人未遂などで再逮捕…岡庭容疑者、なおも否認か

茨城県境町若林の住宅で2019年9月、会社員小林光則さんら家族4人が殺傷された事件で、県警は29日、埼玉県三郷市の岡庭由征容疑者(26)を、小林さん長男(14)に対する殺人未遂と次女(13)に対する傷害の疑いで再逮捕した。県警は今月7日、光則さん(当時48歳)と妻の美和さん(当時50歳)夫婦を殺害した疑いで岡庭容疑者を逮捕していた。

県警によると、長男は両足と両腕を刃物で刺され入院1カ月の重傷。次女は両手に催涙スプレーを浴びせられ、火傷状のけが(全治1週間)を負った。2人は犯人について、「黒っぽい服装で、黒っぽい帽子やマスクを着用していた」「体格は中肉だった」などと説明していたという。

岡庭容疑者は夫婦の殺害容疑を否認しており、長男と次女に対する容疑も否認すると見られる。県警の捜査では、指紋や毛髪など、岡庭容疑者が事件場所となった小林さん宅内部に侵入した証拠が発見されていないとされ、裁判での有罪を決定づけるためには、岡庭容疑者の自供が重要なカギと見られている。

茨城一家殺傷 岡庭容疑者が「無罪」となる可能性は小さくない…捜査で欠けている2つの要素

小林さん一家と岡庭容疑者の面識がなかったことから、動機の解明に困難が伴うこともあり、捜査の行方にはなお、予断を許さないものがある。(取材・文◎編集部)