「これを許すと、日本がヤバい」朝倉未来、行き過ぎメディアと対決宣言

格闘家の朝倉未来さんが、光文社(本社=東京都文京区)が運営する媒体の報道に対して法的措置を取るとしている問題で、本人の問題意識の所在を確認すべく、9日、都内で朝倉さんのインタビューを行った。

「一線を越えた」1カ月以内に法的措置

朝倉さんはインタビューで、「これを許す風潮があると、日本がヤバい」「闘うことを決心した」などと語り、単に当事者のプライバシー保護にとどまらず、メディアの取材の在り方について問題提起する姿勢を見せた。

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光文社が運営するニュースサイト、Smart FLASHは1日、「朝倉未来 噂の“美魔女母親”恵美さんが「弱い者いじめ」批判に困惑の胸中告白…小倉優香との結婚は『聞いていません』」と題した記事を、朝倉さんの母親・恵美さんの写真とともに公開した。

記事の内容は、11月20日に生放送されたABEMAの企画「朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円」を巡るものだ。この企画で朝倉さんが、素人を含む挑戦者に圧勝したことに対しては、一部で「弱いものいじめだ」「プロ格闘家として失格」などとする批判も起きた。これを受け、朝倉さんは自身のYouTubeチャンネルで反省の意を表明している。

Smart FLASHの記事はこうした経緯を振り返ったうえで、恵美さんに「息子が世間で“袋叩き”されていることに何を思うのか」を問いただす構成になっている。

とは言っても、記事で紹介された恵美さんとのやり取りは、ごく短いものに過ぎない。この記事の目的は、「美魔女」のタイトルの下、恵美さんの写真を掲載することにあった可能性が高いと言える。

こうした報道に対し、朝倉さんは2日公開のYouTube動画で、「(恵美さんが)最初、配達員の方だと思って挨拶したら、いきなり写真を撮られた」「許せない」「一線を越えた」と怒りをあらわにし、法的措置を講じることを宣言した。

さらに、朝倉さんはインタビューで、「(これが仕事になっているとは、メディアの)感覚がズレてきていると思うんです。これはおかしいっていうことを、認めていただきたい」と主張。「エスカレートして始めてますよね、だんだん」「ここで僕が何もしなければ、『あ、これはいいんだ』って(なる)」との危機感を示した。今後1カ月以内に、何らかの形で法的措置を取るという。

その一方、「意味のあることを追い求めている記者の方もいると思う」「(Smart FLASH)の記事はそういう人たちにも失礼な行為かな、と思う」として、社会で果たすメディアの重要性にも言及した。(取材・文@久田将義)