この映画はすげえ!!! アダルトビデオの裏側を描いた、村西とおるドキュメンタリー映画が完成

この映画は、1996年に撮影したVシネマ『北の国から 愛の旅路』の制作現場にAV監督の清水大敬氏が密着して撮影した膨大なフィルムと、新たに撮影されたインタビューなどの素材を映画監督の片嶋一貴氏が編集したもの。

トークショーではタレントの渡辺万美、原子あずめがアシスタントを担当。AV監督の代々木忠氏、片嶋氏が登壇。さらに芥川賞作家の西村賢太氏と対談を行った。

映画の内容は、衝撃の連続。独自過ぎるプロ意識を持ってスタッフにダメ出しをし、現場から追い返される素人女優、やる気のない大勢のエキストラ、脚本を現場で執筆しながら、場当たり的に撮影内容や配役を決めて強引に進める村西監督、全裸の女性十数人に野外で童謡を歌わせるなどの奇妙な演出、脱糞、突然の役者の変更、定まらないスケジュール、「ブスばっかり集めやがって!」と飛び交う怒号、スタッフの反発、失踪、人身事故、カオスに次ぐカオス……。

本稿の筆者を含む、アダルト産業で従事した経験を持つ者なら、誰しもが経験したであろう”あるある”トラブルが満載。現場スタッフは、誰しも真剣に仕事に取り組んでいるが、その姿を引きで見ると、滑稽だ。そして、マヌケな出演者やキレるスタッフなどに、容赦なくカメラを向け続けた清水氏の狂気の手腕が光る。