「CDに焼いておいて」 もう誰も知らないビジネス用語について考えてみた

もはや化石化のフロッピー(写真はイメージです)。

IT比較サイト「ストラテ」が、全国の15~29歳の男女300人を対象に行った「VHSに関する認知度調査」の結果を発表した。「VHSを知っていますか?」という質問に「VHSを知らない」「VHSを知っているが、使ったことはない」「VHSを知っており、実際に使ったことがある」の3つの選択肢で回答。

その結果、最も多かったのは「VHSを知らない」の68%。年代別では10代が86%、20代が50%だ。10代でもっとも年齢の高い19歳が誕生した年は2003年。この頃はすでにDVDがあり、録画や映画鑑賞にVHSを使うことはすでに稀だった。録画用にはハードディスクレコーダーもすでに使われていた。

そう考えると10代の86%が知らないというのも納得できるし、20代前半もそりゃ知らないだろう。ツイッターではこの手の話題が受ける傾向にある。創作も多いだろうが、若手社員に何か指示をしたり話を振ったところポカンとされるという「あるあるエピソード」だ。最近話題になったツイートの主旨はこんな感じだ。

〈オッサン社員が若手に「これ、フロッピーしといて」と言ったらポカンとしていたが、(もう少し若い)私が「CDに焼いといて、という意味だ」と伝えたらまたポカンとしていた〉

確かにフロッピーディスクなど、1.44MBしか入らないわけで、ヘタすりゃ写真1枚すら入れられない。こんなものが今の大容量時代に使い物になるわけがない。あとCD-Rにしても、640MBは入るものの、「焼き付ける」手間がかかるし、社外の人が相手の場合、バイク便を出したり自ら運びに行く必要がある。若者からすれば「共有するにしても、ストレージサービスで送っておけばいいじゃないですか」と言いたくなることだろう。

それにしても、WordやExcelの上の方にある「保存」を意味するアイコンの意味は若者にはチンプンカンプンだったのでは。このアイコンはフロッピーディスクを表しているが「なぜ、この変な模様のついた四角が『保存』を意味するんですか?」と言いたくなることだろう。

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