とうとう10周年『日本統一』ヒットの秘密 元大手企業部長山田直樹が刑事役で本宮泰風と対峙
出演者には小劇場の舞台から抜擢された演技派俳優も散見される「日本統一」シリーズは2023年で10周年。すでに「男はつらいよ」の全50作を超えて、54作です。「ミナミの帝王」の60作に迫る勢いです。その成功の秘訣を新著「『日本統一』はなぜ成功したか? エグゼクティブ・プロデューサー鈴木祐介が初めて明かす、モンスターコンテンツの育て方」(ブックマン)に述べた株式会社ライツキューブ常務取締役でエグゼクティブ・プロデューサーの鈴木氏は、
「皆さんに助けて頂いて作品を作っています。私は、製作と販売の間を調整したり、頑張っているスタッフ、役者の才能を発揮しやすい環境を整えて、長所を伸ばすように努めています。大手事務所の役者を起用する代わりに、同じ事務所の売り出し中の役者を出演させるといった『バーター』はしません。『日本統一』の役に合った俳優をキャスティングするようにしています」と当サイトに話しています。
「計算のできる変態です。」と本宮さんに評されている鈴木氏は韓国・台湾の映画を中心とした映画バイヤーとしてもご活躍の視点から、『ヤクザ映画』を変えました。
「映画を買い付けたりしていますので、海外の映画祭、マーケットを意識してきました。映画は、娯楽ですから、暴力、濡れ場等なくても表現できるはずだと感じました」(鈴木氏)
お約束だった暴力や濡れ場シーンが除かれた作品は、女性層にも人気のようです。
「推しの団扇を持つアイドルファンのような女性のお客さんが増えました。もともとは他人の男同士が同じ組織に入って、命をかけて守るというドラマは究極のBLかもしれません」(鈴木氏)
多くのレンタルビデオ店が閉店するビデオ映画斜陽の時代に、新しい形に変化した「日本統一」の今後が楽しみです。(文@野島茂朗)