「この辺り見回っているんですけどお宅の壁がひび割れています」 不安を煽るリフォーム詐欺多発 警察の呼びかけ強化を求めます
不必要な屋根の補修工事を持ち掛け、代金をだ騙しとったとして、警視庁暴力団対策課が先月、詐欺未遂などの疑いで、住宅リフォーム会社「大和住建」(横浜市港北区)社長の高橋大地容疑者(27)=同区新羽町=と元社員の男6人の計7人等を逮捕した。
国民生活センターに寄せられる同様の手口の相談は、5年で3倍に増えているという。増加の原因に関して、筆者は、警察官の怠慢と不作為による人災による部分も多いと考える。以前から、リフォーム詐欺未遂事案の相談を複数人の高齢者から受けていた。
警官の事情聴取、情報共有が稚拙なので、不審に思って、通報したのに、時間の無駄だったと御立腹の高齢者が少なくない。
「あんまり、疑心暗鬼になってはダメですよ。営業行為は本官は取り締まることはできません」等と奇妙な説教をした警官もいたようなので、猛省して頂きたい。リフォーム詐欺のファーストアプローチは、飛び込み営業だと警察は発表しているが、その情報発信は不十分だ。いわゆる通常の営業ではなく、親切な情報提供の形をとることが多いようだ。
「近くの工事現場から、お宅の屋根が壊れているのが見えたので、心配になって、教えてあげたいと思いまして」等と優しいお節介の若い職人という設定で、最初にイケメンが、古い戸建てのインターフォンを鳴らすことが少なくない。メンズ地下アイドル、ホスト系のイケメンで、礼儀正しく、親切だから、多くの老人は好感を持つ。
独居老人が、親切な若者のお節介に喜んで、玄関の扉を開けて、居間に案内して、お茶まで出してしまったケースもある。「鳥山明」等、聞き覚えのある著名人の名前を騙っていたので、信用してしまったという話も聞く。
近隣の工事現場から立ち寄っただけという設定なので、長居はしないが、リフォーム工事の
予算感、老人の認知症の度合いをさりげなく探る。現場帰りを騙っているのに、服が汚れていないケースがほとんどなので、そこに着眼し、追求すると逆ギレすることもある。
証拠を残さないために名刺も所持していないケースがほとんど。服装と名刺の疑問点を指摘し、追求すると、多くのリフォーム詐欺業者は退散する。