労働力不足と同様に小売店を悩ませる万引き問題。売れた場合にも1点1点の利益は少ないにもかかわらず、これらが万引きされてしまった場合には全てが損失となり、損失の埋め合わせをするのに多数の販売利益が補填に回されてしまうということで、少額商品であれど被害は想像以上に深刻だ。
そんな万引きには何故か手を染めてしまう有名人も跡を絶たず、これまでにも万引きで逮捕騒動に発展した有名人や元有名人は少なくない。
今回も同様に万引き逮捕という有名人の事例。今年2月、群馬県内のスーパーで袋詰めのキャンディーなど3点(販売価格計382円)を万引きした罪に問われているのは、マラソンの元日本代表・原裕美子被告(36)。
原被告は昨年11月、栃木県足利市のコンビニで同年7月に化粧品や食料品を万引した窃盗罪で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が確定しており、今回の事件は執行猶予期間中のものとなる。
TABLOでも再三にわたり、原裕美子被告や万引きについて取材・考察を報じている。
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今月29日には裁判が開始され、検察側は「常習性がある」と懲役1年を求刑。これに対し、原被告は「もう二度としません」と泣きながら猶予付き判決を求めるなどしている。
これまでに世界選手権に2度も出場し、2005年のヘルシンキ大会では見事6位入賞に輝くなどしながらも常習性のみられる万引き事案に手を染めてしまうという点には、議論も加速している。
「脳内麻薬に中毒性はありませんとか絶対に嘘」
「さっさとAI導入しろ」
「病気なんだからちゃんと治療を受けさせろ。なんで誰も助けてやらんのだ」
「治療プログラムを判決に出せるようにしろよ」
「盗癖とかロリコンとかは、治らないんだろうな」
「マラソンで食事制限したせいで大変な病気や」
「痴漢や万引きはどんなご身分でもやってしまう治らない病気やな」
「本当に盗癖だとしたら、気合でどうにかなる話じゃないだろ」
多くのコメントが「万引き癖の多くは病気」として治療が必要なのではとの論調になっており、ある意味、理解が深まってきたことが伺える。
実際に弁護側は、原被告が過食と嘔吐(おうと)を繰り返す摂食障害、いわゆる過食嘔吐によって食べ物への欲求が高まっており、判断力や自らの行動、衝動を抑制する能力に影響していたと主張している。
万引被害の根絶にはまず周囲の理解するチカラ、そして監視AIなど環境の構築、なにより過度な追い詰めやトレーニングなどストレス・精神面に負担となるものから遠ざけるといった複合的な対応が社会として求められるのだろう。(文◎編集部)
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