早めの予防を!
昨年は風疹ウイルスが世間を騒がせましたが、年明けはインフルエンザウイルスがヤバイことになっているようです。2019年1月9日には厚生労働省がインフルエンザの患者数が「注意報レベル」を超えたと発表していて、予防接種を受けていない筆者はハラハラ。そこで今回はインフルエンザに関連するデータを調べてみました。
まず、グラフ1は季節性インフルエンザの全り患者数を示したもので、「2015/16シーズン」~「2017/18シーズン」までの3シーズンを比較したデータです。ちなみに「シーズン」とは調査期間のことで、大体1年間になるものと考えて問題ありません。例えば、「2015/16シーズン」は「2015年36週(2015年8月31日)から2016年20週(2015年5月22日)まで」となっていて、シーズンごとに開始日と終了日は変わります。
<グラフ1>厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」(平成31年1月9日発表)のデータをもとに、筆者がグラフ化しています。また、各シーズンの数値は「2018/19シーズン」から採用される新推計方法による算出値となります(クリックで拡大)
グラフを見ると一目瞭然ですが、2015年から2017年にかけてのインフルエンザり患者数は増加傾向。というか、3年で450万人以上も増えてるというのはちょっとびっくりでした。
また、国立感染症研究所「インフルエンザ流行レベルマップ 第52週」(2019年1月9日発表)によると、基幹定点からのインフルエンザ患者の入院報告数は539例で、前週の356例から増加しました。そして、年齢別の入院報告数は以下のようになっています。
[0歳] 34例
[1~9歳] 118例
[10代] 26例
[20代] 10例
[30代] 10例
[40代] 12例
[50代] 23例
[60代] 51例
[70代] 107例
[80歳以上]148例
1~9歳と70代以上の入院報告数が多く、やはり子どもとお年寄りはとくに注意しなければいけません。
次にグラフ2は、全国約5000のインフルエンザ定点医療機関を受診した「2016年36週~2018年52週」までの患者数推移を示したデータです。傾向としては、おおよそ第47週あたりから患者数が増え始め、翌年の第5~10週あたりにピークを迎えるという感じでしょうか。
<グラフ2>厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」(平成31年1月9日発表)に掲載されたデータを転載しています。また、リリースに掲載されたグラフは国立感染症研究所感染症疫学センター「インフルエンザ流行レベルマップ」が出典元です(クリックで拡大)
そして、グラフは2018年49週から徐々に増加していて、間もなく本格シーズンが到来しそうな気配です。
インフルエンザはほかの人に伝染してしまうかもしれないという点でも厄介な病気。これからしばらくの間は、うがいや手洗い、マスクなどの予防が大切になりそうです。(文◎百園雷太)
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