文部科学省科学技術・学術政策局長、佐野太容疑者(58)が4日、東京地検特捜部に受託収賄容疑で逮捕され、同日解任となった。収賄は息子の裏口入学だった。
息子を東京医大に不正入学させる代わりに文部科学省の私立大支援事業の「教育の質的転換に対する支援」の対象校に東京医大を選定した。愚息の裏口入学代を文科省の予算から捻出した税金泥棒である。
東京医大は、偏差値67、医学部の中では、中堅にランキングするものの、キャンパスが新宿にあるので、人気は高く 倍率は約16倍の難関。卒業するまでに学費が約3000万円かかり、高学費ランキングの上位校だ。
「裏口入学には、このクラスの医大だと五千万円から一億円は必要でした。税金で裏口入学とは、呆れます」(予備校関係者)
東京医大は、2016年度には支援事業対象に選ばれず、リベンジのために医療コンサル会社の法務担当役員 谷口浩司容疑者を介して、支援事業の選定を根回する中で佐野太容疑者の子息の不正入学を受け入れた模様。
「看護学科の校舎新築等、財務状況は、あまり芳しくなく、教職員のサービス残業、無報酬休日出勤も当たり前のブラック企業体質です。資金繰りに裏口入学は助かるのかもしれませんけど、大学のブランド失墜で肩身が狭いですし、浪人して入ってきた学生達もかわいそうです」(大学関係者)
医学部の裏口入学は、近年自浄作用が働いて、目立たなくなっていた。
「新宿という土地柄、大学よりも飲み屋に通う方が多くて、勉強について来れなくなって退学する人も少なくありません。今回の質的転換とは、資金繰りのために裏口入学を受け入れる体制にすることなんでしょうか。実力不相応な生徒は、他の学生に悪影響を与えるし、教職員もフォローがたいへんなんですよ」
と別の東京医大の関係者も怒り心頭だ。腐った文科省と裏口入学大学に社会的な制裁が急務だ。(文◎安倍しんのすけ)
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