【フィリピン】マニラ歓楽街はドゥテルテ政権で治安改善|本誌記者潜入中『世界の怪しい酒場』第8回

2018年02月17日 

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世界広しと言えども、本格的なゴーゴーバーがある国はタイとフィリピンのみ。タイのゴーゴーを極め、ゴーゴーバー・ジャーナリストを名乗ってはいるものの、フィリピンはご無沙汰だったので、約3年ぶりに訪問しました。

マニラ首都圏のゴーゴーバー街としては、マカティ市の「ブルゴス通り」とパサイの「エドサ・コンプレックス」が挙げられます。タイの首都バンコクで例えるならば、ビジネス街に位置するブルゴスがパッポンかソイ・カウボーイ、複数店舗が同じ建物に入居するエドコンがナナプラザに当たります。

"有識者"によると、エドコンは近年、衰退気味とのことで、ブルゴスの方に行ってみました。まずはメイン通りに面したパブに入り、フィリピンを代表するビール「サンミゲル」で乾杯。サンミゲルにはピルセンやライトなど複数の銘柄がありますが、私が特に気に入っているのはアップル味とレモン味のフルーツフレーバーです。アルコール度数は3%で、何杯でもいけますし、悪酔いもしません。ジュース感覚の飲みやすい味に仕上がっているので、お酒が弱い人や苦手な人にもおすすめ。

ブルゴスで最も人気があるゴーゴーの一軒が「コジャックス」です。バンコクの人気店に勝るとも劣らない容姿レベルの嬢も数人おりますが、高級店だけあって、ドリンク代やヤリ代が割高なのがネック。
ジントニックは1杯200フィリピン・ペソ(約405円)。バーファイン(連れ出し代とヤリ代を合わせた総額)は5500ペソ(約11,000円)前後になります。フィリピンのコストパフォーマンスに期待して来る私のようなケチ客には、不向きの店と言えます。

01.JPGサンミゲルのアップル・フレーバー(左)は実に飲みやすい

02.JPG人気店「コジャックス」の店内。みな踊りがうまい

03.JPG

援交喫茶「LAカフェ」。24時間営業なので昼間に一服するのもあり


深夜のエルミタには要注意


マニラの夜遊びはゴーゴーバーに限りません。エルミタ地区の中心部には、援助交際喫茶店「LAカフェ」や、日本人や韓国人を中心とする外国人向けの高級カラオケ店(KTV)、フリー娼婦もいるディスコ、中心部から少し出るとフィリピン人向けのローカルカラオケ店もあり、バラエティーに富んでいますが、問題視されているのは治安です。

海外風俗専門のブロガーで、フィリピンに長期滞在した経験もあるJOJO氏は「LAカフェのコスパは高く、素人っぽいコに出会えるチャンスもあるが、エルミタの治安はやはり悪い。特に旅慣れしていない観光客には厳しい」と指摘します。

実際に、LAカフェ周辺を深夜に歩いてみると、乞食や娼婦、ストリートチルドレンらがうろついていて、治安は確かに悪いです。ただ、前回訪れた3年前と比べると、改善している印象を受けます。安全とは言い難いですが、だいぶましになっているのです。
これは、「治安改善」を公約に掲げ、2016年に大統領に就任したドゥテルテ氏が、麻薬の取り締まりなどを強化した成果と評価されています。 


援交喫茶で連れ出し


そのLAカフェでサンミゲル(小びんは100ペソ)を飲んでいると、体のラインは崩れているものの、日本人好みの顔をした嬢に声を掛けられたので、一緒に飲むことにしました。愛想も良かったので、ショート2000ペソ(約4,000円)で連れ出す流れに......。

彼女の名前はミナ(26)。中部セブ州のマクタン島出身で、以前はエルミタの日本人向けカラオケで働いていたそうです。現在はバリスタ(コーヒーを淹れる職業)の勉強をしているほか、日本人の元彼との間にできた6歳の娘を育てており、とにかくお金が必要なのだとか。「美容整形すれば、客をもっと取れるようになるかもしれないけど、そんなことをやっている余裕はない」と愚痴をこぼします。


04.JPG気遣い上手のミナ。バリスタになるのが夢という

フィリピン女は恋人気分を演出するのがうまく、なかなかの満足感。彼女が帰宅する際、日本から持って来た安いチョコレート菓子をチップ代わりに差し出すと、思いのほか喜んでくれました。バンコクのスレた売春婦では考えられないことなので、あげたかいがあったというものです。チョコは今ごろ、娘さんのおやつになっていることでしょう。

次回はフィリピン・パンパンガ州の一大歓楽街アンヘレスを紹介します。


取材・文◎新羽七助

世界初のゴーゴーバー・ジャーナリスト。
バンコク在住歴約11年の編集記者。
ナナプラザを中心に、ゴーゴー突入回数は2000回超。
東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国制覇。
アフリカにも進出。
ブログ「新虹日報」:http://shinhananasuke.blog.fc2.com/

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