百田尚樹著『日本国紀』の読書感想文決定版 なんて素敵なボキャブラリー アンチ百田も黙って読め!

2019年02月14日 幻冬舎 日本国紀 書評 百田尚樹 鈴木孔明

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nihonkokki.jpg売れに売れているし、アマゾンレビューも星4つ半!


 2018年11月12日、全国民が待ち望んでいた一冊の本が発売されました。そう、百田尚樹先生の『日本国紀』です。知らない方に説明すると日本国紀は『縄文時代から平成時代までを書き下ろしたとされ「日本通史の決定版」と銘打たれているが、「壮大なる叙事詩」とも規定されている。幻冬舎の創立25周年を記念する出版物である。(wikipediaより引用)』という名著です。

 百田先生と言えば、出版業界のみならず裁判所など各方面に大きな衝撃を与えた代表作『殉愛』をはじめ数々のヒット作を生み出してきたベストセラー作家です。私はそんな百田先生を敬愛してやみません。

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 私が日本国紀を購入したのは2019年1月末のことです。その時にはもう発売から2ヶ月以上経ってしまっていて、日本国紀はすでに9刷りまで版を重ねていました。しかし尊敬する百田先生の本です、どうしても初版本が欲しいと思っていました。

 百田先生は日本国紀発売前にツイッターで、
「初版というのは、奥付に初版一刷りとあるだけで中身は二刷り以降と一緒なのです」
 と書いておられましたが、たとえ二刷り以降と初版で中身が一字一句変わらないとしてもやはりファン心理としては初版が欲しかったのです。

 初版はもうないだろう、そう半ば諦めながらも書店で日本国紀を見てみたら、幸運なことに何故か初版本が大量に積まれていました。私はその中の一冊の初版本をすぐさま購入し、家に帰ってむさぼるように読みました。

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「日本国紀のコンセプトは、この本を読んだ方々が日本人としての誇りを持てるもの(『日本国紀の副読本』p16)」

 だそうです。私は日本国紀に出会ったおかげで日本人としての誇りを持てるようになりました。私たち日本人は古代においては、
「人々は互いに助け合い仲睦まじく暮らし(中略)日本人は盗みをしない、争いをしない(p2)」
 と称賛される優しい人々でした。近代では、
「二十一世紀の今日、世界中で人種差別は悪であるということを疑う者はいない。しかし、百年前はそうではなかった。当時、絶対強者だった欧米列強に向けて、初めて人種差別撤廃を訴えた(p486)」
 のが私たちの父祖なのです。ですから、

「はっきり言います! 韓国という国はクズ中のクズです! もちろん国民も!」
「私たちの税金が中国人に使われるのはまっぴらです! 本当に最低の民族!」
「千葉大医学部の学生の集団レイプ事件の犯人の名前を県警が公表せず。犯人の学生たちは大物政治家の息子か警察幹部の息子か、などと言われているが私は在日外国人たちではないかという気がする」

 などとツイッターで人種差別発言を垂れ流すような優しくない日本人が存在する可能性など永遠のゼロなのです。なんと誇らしいことでしょう。


なんて素敵なボキャブラリー


「百田さんの小説の特徴はいろいろありますが、一番の特徴は、スルスルと読めるということです(副読本p91)」

 と編集者の有本香さんは語っています。日本国紀も余計なレトリックやくだくだしい解説などないのでスルスルと読むことができる本です。一つ例をあげると、正倉院について書かれた箇所が非常によくそれを示していると思います。

「正倉院にはこの頃に渡ってきたペルシャやインド、唐のガラス器や楽器、焼き物などが数多く残っている。正倉院はもとは東大寺の倉庫であったが、その中に貴重な品々が千二百年以上も保管されてきたというのは奇跡である。(p62)」

 先人たちがその貴重な品々を後世に残すためにどれだけの情熱と誇りを傾けてどのような努力をしてきたかもっと詳しく知りたい、などと野暮なことをアンチ百田先生の反日左翼たちは言うのかもしれませんが、「奇跡である」、これでいいのです。
 先人の努力などそんなものはどうでもいいのです。百田先生は余計なことを書き連ねるような無粋な作家ではありません。


nihonkokki2.jpgこちらも売れてそうなので読ませて頂きました(『「日本国紀」の副読本』産経新聞出版)


 ちなみに日本国紀には「奇跡」という単語が一冊の中で10回出てきます。「驚いた」「驚くべき」「驚倒」といった言い回しは24回も出てきます。

 日本ほど奇跡だらけで驚くことばかりの素晴らしい歴史を持っている国はありません。
 このように書くとまた左翼たちが
「百田ってボキャブラリー貧弱すぎじゃね?」
 などと言うのかもしれませんが、44~45pの記述を読めばわかります。その指摘は当たりません。

「唐の治世は約三百年にも及び、遣唐使などを通じて日本にも大きな影響を与えた。このため日本では唐滅亡後も中国大陸および外国のことを指す時は『唐』という文字を付けて呼ぶようになり、現代もそうした言葉が多く残っている(『唐様』『毛唐』など)」

 唐という文字が付く単語などいくらでもありそうなのに、あえて「毛唐」という差別用語とされている単語を選ぶ異端のボキャブラリーを百田先生は持ち合わせているのです。幻冬舎の編集者も止めもしません。ともかく、百田先生の語彙力の豊富さはわかっていただけたと思います。


全てが事実に基づいて書かれている


 日本国紀の素晴らしいところは読みやすいばかりでなく、その内容が全て事実であるところです。百田先生はツイッターで、

「日本国紀に書かれていることはすべて事実」

 とおっしゃっている通りです。私たちが学んでこなかった事実を教えてくれる素晴らしい本なのです。

 戦国時代にキリスト教を布教するためにやって来た宣教師たちについてこんな記述があります。

「宗教家であると同時に高い教養を身につけた哲学者でもあった当時の禅僧は、全国各地でキリスト教の宣教師たちに鋭い質問を浴びせた。たとえば『悪魔は神の恩寵を失った者というが、その悪魔が人よりも大きな自由を持ち人を欺き正しい者を滅方の危機に導くことができるのはなぜか?』『神が愛の神であるならば、なぜ人が罪を犯さないように作らなかったのか?』『善をなす人が現世において報いられず、悪をなす人が許されるのは何故か?』『キリスト教の神が全知全能であるなら、その愛をなぜこれほど長く日本人に隠してしたのか?』というものだ。これらの疑問はいずれもキリスト教の本質と弱点を衝くもので、宣教師たちは明確な答えを示すことができなかった」

 この箇所についてどう思うか、キリスト教の牧師さんに話を伺ってみました。

「当時のカトリック教会の神学の問題ですね。当時のカトリックは信仰義認ではなくて義化という教理を持っていました。だから善悪って話になると答えられなかったっていうのはわかる気もします。でも他の問いなら当時の宣教師でも明確に答えられたと思うし、別にキリスト教の本質も弱点も衝けてないですよ。ちょっと調べたらわかると思うけど、誰がこんなことを言ってるんですか? そもそも当時の宣教は...」

 もういい、これ以上何も聞きたくない!
 百田先生の著書を否定するとは何事でしょう。これだから左翼はイヤなのです。

 百田先生は以前、民主党の議員を、
「少しでも自分を否定されると、ものすごい剣幕でキレる」
「自分に自信がなく、なにか疚しいところがあることの裏返しだろう」
 と評していました。

 この牧師も含めてですが、アンチ百田先生の人間にはみなこのような共通点があるようです。自分に自信があればもし著作を否定されても決して訴訟を起こしませんし、ツイッター上で喧嘩をしたりブロックすることもないはずです。


GHQによって洗脳された日本国民よ


 日本国紀の最も肝心な箇所はやはり第二次世界大戦後の箇所でしょう。読んでいて最も辛く苦しいところです。

 GHQの中にいた共産主義者やそのシンパは日本を「自らが理想とする人民国家を作るために本国でも行えないような大胆な改革」を試みました。そのような思惑を抱いたマッカーサーが幣原内閣に命じた五大改革、その中身は、

「『秘密警察の廃止』『労働組合の結成奨励』『婦人解放(婦人参政権)』『教育の自由主義化』『経済の民主化』」

 というものでした。これの何が悪いのかは私には全くわかりませんが、GHQはなんという恐ろしいことをするのでしょう。私はこの箇所を読んでいて怒りにうち震えていました。

 戦後、GHQが行った対日占領政策は、
「日本人の精神を粉々にし、二度とアメリカに戦いを挑んでこないようにするためのもの」でありその政策は「今も日本人の心と日本の言論空間を蝕んでいるといえる」と百田先生は「洗脳」という言葉を駆使して語っています。

 その数ページ後には、
「占領軍が去った昭和三十年頃から新聞は反米路線に舵を切る」
 と、とても精神を粉々にされて蝕まれ洗脳されているとは思えないほど元気にアメリカに戦いを挑んでいる新聞やマスコミの様子も書かれていますが、とにかくGHQは思想や言論を管理し「結果的に日本人の精神を見事に破壊した」とんでもない連中なのです。

 GHQによって洗脳されたマスコミの悪行についてもコラムで詳しく取り上げられています。

「現代では信じられないことだが、昭和三十年代には、朝日新聞をはじめとする左翼系メディアは口を揃えて北朝鮮を『地上の楽園』と誉めそやした」

 本当に信じられないことです。産経新聞も同じような論調で北朝鮮を礼賛していたことについては何故か触れられていませんが、左翼系メディアがどれほどGHQに深く洗脳されているかよくわかります。

 しかし悲しむことはありません。日本国紀のラストには我が国の希望に溢れた将来が示されているのです。

「今、彼らの嘘に気付き、GHQの洗脳から抜け出しつつある若い世代が増えている。彼らは失われた日本的なものの回復に向けて、静かに、しかし確実に動き出している。もはやその動きを止めることは誰にもできないだろう。私はそんな若者たちを見て感動している」

 目を閉じれば浮かんできます。「日本が好きな普通の日本人です」「日韓断交!」などというプロフィールを掲げ保守速報の記事を拡散したりしている日の丸アイコンのツイッターアカウントを見て感動していらっしゃる百田先生のお姿が。

 GHQの洗脳から抜け出した彼らによって、日本が世界に誇るべき素晴らしい国家になることは疑う余地などありません。


左翼の妨害にも負けず日本国紀は大ヒット


 日本国紀は発売前から左翼たちから様々な嫌がらせを受けてきました。

 彼らにはわからないのでしょうか。

 百田先生がどれだけ懸命にWikipediaや知恵袋などの文献をコピペしてこの本を書き上げたか。

 編集者の有本香さんもツイッターで日本国紀の悪口を言っているアカウントに対して時には法的措置もちらつかせながら必死に恫喝していらっしゃいます。また、幻冬舎の見城社長におかれましてもナルシスト全開の痛々しいキモポエムをツイートするなど圧倒的努力を続けているのです。

 しかし、左翼たちの嫌がらせにも負けず日本国紀は発行部数を65万部にまで伸ばしました。これだけ多くの人がGHQの洗脳から抜け出し愛国カルトに洗脳されたのです。この国の将来が不安で...もとい、楽しみでなりません。

 百田先生は心から願っています。

「日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ」

 日本を愛する愛国者さんたちは、世界の真ん中で一体どんな恥ずかしい花を咲き誇らせてくれるのでしょう。

 その日のために、私は百田先生の『逃げる力』も熟読しています。

 私は日本国紀のおかげで日本人としての誇りを取り戻しました。まだ未読の方は、残念ながらブックオフに日本国紀が並ぶことはないようなので、新刊書店でお買い求めになることを強くおすすめいたします。(文◎鈴木孔明)

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