元ボクシング世界チャンピオン長谷川穂積選手のブログが話題になってますね。 大まかにいうと「後輩がヤンキーに絡まれたけどボクサーの拳は凶器だからやられるのを耐えた。そんなのおかしい!」といった内容です。 詳しくは長谷川穂積選手のブログを確認してください。
僕はボクサーが手を出してはいけないということはないと思います。
一般の人が命の危険を感じて正当防衛の範囲内で反撃しても罪に問われないように、プロボクサーが反撃しても非常事態には正当防衛が適用されるはずですし、そうあるべきだと思います。
ただしやり過ぎると過剰防衛の罪に問われます。このへんは状況や法的な解釈でいくらでも変わりそうで難しいところですが......。それよりもライセンスの問題のほうが大きいのかなと思います。
日本のボクサーはJBCという組織に厳密に管理されていて喧嘩をしたということがわかればライセンスを剥奪されます。
ライセンスは文字通りプロボクサーの証明で、ライセンスがなければ日本では公式な試合をすることはできません。
プロボクサー生命を絶たれる訳です。
「暴力に訴えずに話せばわかる」というのは理想論で、まずは話し合いの場につけなければ話もなにも始まりません。
世の中には理不尽な事件もいっぱいあふれています。悲しいことですが自分の感情のままに他者を傷つけても平気な人もいます。そんな人に襲われた時に「話せばわかる」と言って話し合いに応じてくれるでしょうか?
自分に置き換えて考えると、空手家という武道を学んだ者としても、プロ格闘家としても、一人の人間としても誰かを守るためなら反撃します。
で、なるべく少ないダメージで相手を取り押さえられるようにします。
一人の時は走って逃げます(笑)。
逃げきれなかったらなるべく痛くないようにやられるかもしれませんが、実際は当事者になってみないとわかりませんね......。
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Written by 大野崇(プロキックボクサー、元K-1 JAPAN選手、トレーナー)
Photo by 意志道拓/ベストセラーズ
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