解雇、追放、引退......元TOKIO山口達也で見る「ジャニーズタレントの黒歴史」

2018年05月08日 TOKIO ジャニーズ 山口達也 平本淳也

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 山口本人からの申し入れによる契約の解除でTOKIOから脱退してジャニーズの籍から退くという「責任」の手段によって事の一幕は閉じられる。
 これは当初からの予測通りで、事件が表沙汰になった直後に発信しているように、ジャニーズが演出を手掛ければこうして事態は収まっていくのだろう。

 解雇や解除を事務所からの手段として行っていたら残ったメンバー4人の立場もないし、またジャニーズ側の冷めた姿勢も逆に厳しい評価を受けていただろう。それ以前にいくらジャニーさんと言えども山口レベルのタレントを一任で処分はできず、ここにきてようやく「確認」が取れたところで、体よく仕上げたという流れだ。確認というのは関係各社に加えて契約条項や母体となるTOKIOの処遇などあらゆる場所で必要な作業だ。

 事件の発覚で日本中が驚き、ジャニーズによる素っ気ない報告通知と山口の囲み会見で「様子」を伺いつつ、TOKIOに置かれた立場と環境をどのように仕切れるのか整理交渉する時間も欲しい中、メンバー4人による会見は賞賛を集め、世間から同情や同意まで得られた。素晴らしい演出により「守るべきはTOKIO」という印象も強く与えたと同時に責任の所在を確たるものとした瞬間を作り出した。

 あとは(山口の)「処分」の方法を責任を持つ本人の意思による行動で決着させれば、(辞めるのは)「当たり前」という中でも4人のメンバーにまで責務が及ばない安心感さえ与えてしまう。
 初めからジャニーズとしてはTOKIOを解体させられない前提で山口の退き方をどのようにするのか、そのストーリーの中で「キー」となったのがジャニーズタレントによる初めての「辞表」であった。それは解雇では得られない情報と経験を手に入れたと言っても良い。

 ジャニーズやジャニーさんを知る一人として感想を言わせてもらうが、さすが世界一の演出数(ギネス記録保持者)を誇るジャニーさんの手腕であると思わずにいられない。少々大袈裟だが感動さえ湧き上がる気分である。
 組織ともなると、どうしても個人の責任として攻めきれないところがあり、ジャニーズもTOKIOも「知らなかった」という場面から「はじめてのステージに挑んで成功」したと僕は感じる。

 また、その副産物においても得られた収益は大きいと言える。ジャニーズには世に報じられていない事件が数多くあるなかで、今回のような異性との遊びや中には傷害や窃盗まで問題は後を絶たないところ、山口事件はジャニーズタレントたちの「教科書」にもなるくらい植え付けられた。
 大人の言うことを訊かない暴れん坊くんたちも自らを改めて自粛してくれれば事務所も少しは安心できるでだろうし、例えジャニーズでも「事件」ともなれば相当の責任が課せられるのは言うまでもないことをメッセージとして与えられたはずだ。


まだ解散していない「少年隊」や内海光司、岡本健一のケアを


 今回はすべてが初めて尽くしの経験で過去に例がないので比較も出来ないほど山口は「特例」である。ジャニーさんも自分が「親」と言ってしまった以上、易々と見捨ててしまう印象は避けたかった。実際のジャニーさんは真逆の気分だろう。
 自分と会社を苦しめた「腫瘍」をカタチよくキレイに取り除いたということは言うまでもないが、今後の「活動」や「生活」まで面倒を見ることはないでしょう。

 そもそも自分(ジャニーさん)から去っていった者には興味がなく、また自分に背を向けた者に容赦はしないのが流儀とする性格だ。
 これほどまでに迷惑かけた山口を守るくらいなら、まだ解散していない少年隊(特に植草)や光GENJIの内海光司と佐藤アツヒロや男闘呼組の岡本健一のほか、40代でも頑張って夢を抱いているジュニアの面々を守る方が先でしょう。

 辞めた人間に興味は示さないが、解雇と解除では異なるところ。メジャー組で解雇となっているのは光GENJIの赤坂とKAT-TUNの田中くらいで、他の多くは契約解除か非更新による退所がほとんどだ。また辞めたくて辞めたのはKAT-TUNの田口くらいで、赤西は体よく追い出された格好になる。いずれもテレビを基本とする日本の主体メディアからは遠のくのが、ジャニーズを離れた証と言える。

 しかしその一方で、元SMAPの3人はテレビにCMにと活躍出来ているものの、そう遠くない未来を想像すれば彼らの姿はないだろう。それはジャニー&メリーが退いた新体制のジャニーズになっても過去の所属者の足かせが外れることもないと思う。過去の栄光というだけで一線をキープできるほど甘くはないのが芸能界であるが、生活に困ることがないのも現代の特徴とも言える。

 捨てる神があれば拾う神もあり、最近はネットだけでも稼げるうえ、SNSでの広報も容易なので、なんだかんだとやっていける芸能人は逆に羨ましいところ。
 とりわけジャニーズのメジャー組なら数億円の年収と相当の預貯金を持っている環境から追いやられても、昨日今日で焦って困ることもないし、また新しい取り巻きが寄ってたかってくるので、その選定さえ間違わなければ、そこそこの人生を謳歌できるでしょう。

 芸能史に大きく刻まれる事件の主役になってしまっても、今後生活に酷く困ることはないだろうし、世話してくれる人も幾数と存在しているなかで派手な立ち回りを控えれば、セブリティな生活はしばらく続けていける。
 ただし芸能界に戻ってくるのは至難の業である。それこそジャニーズの力がないと無理な話で、彼の復帰こそ無期限であることは言うまでもない。それ以前に普通なら恥ずかしくて表に出られないと思うのが一般的だが......。


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TOKIOの命運はジャニー喜多川社長の胸先三寸


 興味があるのは、辛うじて残った4人の「TOKIO」の復活である。ベースを欠いたもののバンドとして生きる彼らの新しいスタイルはそのうちに発信されるだろうが、ファンが望む限りこの課題はビジネスとしても大いに盛り上がることでしょう。
 ヘルプを入れるのか、または新しい形を演出するのか、そこはジャニーさんしか知り得ないところだが、なるべく本線に戻したいところ、この画策が見どころであると言える。

 一方で怖いのは、「もういらない」というジャニーさんの悪い癖である。前出したように、いらぬ心労苦労を背負わされた病原体と「関係一式」まるごといらないと思えば、TOKIOの存続さえ危うくなるが、今回の例で言えば「流れ」と「世間」を活用して存続できることから、TOKIOの栄光を再びというテーマは大きな課題となってジャニーさんのプロデューサー魂を掻き立てているのかも知れない。それこそ今年末の紅白にTOKIOが出場となり、その流れから25周年ツアーとなったら、もはや奇跡だろう。

 「え? なんで? マジで? ありえない!!!」と世間が騒ぐそういうジャニーズの凄さと面白さを俺は見ていたい。(文◎平本淳也)

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