ブーイングだらけの「2015ユーキャン新語・流行語大賞」。年間大賞に「爆買い」「トリプルスリー」が選ばれたことに対して、「トリプルスリーのどこが流行語だ!」とツッコむのがちょっとした流行になった。しかしこの流行語大賞、ちゃんと「使い道」があることをご存じだろうか。
●昨年は流行語大賞トップ10の「レジェンド」が馬券対象に
私は昨年のある出来事を覚えていたのである。昨年「レジェンド」という言葉が流行語大賞のトップ10に選ばれたその週末、「チャンピオンズカップ」という競馬のG1レースがおこなわれた。
そこに出走していた「ローマンレジェンド」という馬が「レジェンドだから時事ネタ馬券だ」とスポーツ紙でまさにネタにされていたのだ。そのあと結果をみると、ローマンレジェンドはしっかり3着にきて馬券対象になっていた。ほー。流行語大賞馬券は2015年も注目ではないか?
そして今年のトリプルスリーである。世間では不評のこの言葉がここで爆発したらやっぱり意味があったことになる。12月6日発走の「チャンピオンズカップ」。トリプルスリーだから当然、馬番の「3」か枠の「3枠」に目がいく。しかし、そこに入った馬のここ最近の戦績をみると可能性は薄そう。
それより気になったのは「3歳」の馬が2頭も出ていたこと。そのうちの1頭「ノンコノユメ」は上位人気を争う。これは怪しい。名前に「3(サン)」が入る馬を探してみた。いた、「サンビスタ」と「サウンドトゥルー」だ。これらと3歳馬をボックス(すべての組み合わせ)で買っておけばトリプルスリー馬券である。そして......。
レース結果をみたら、見事に1着がサンビスタ(12番人気)、2着ノンコノユメ(3番人気)、3着サウンドトゥルー(5番人気)。怖いくらいにトリプルスリー炸裂だった。大波乱であり、サンビスタは大穴である。しかし、私はハズれた。なぜか?
買う前にたいへんなことに気がついてしまったのだ。3歳のノンコノユメの馬主が「山田」さんだったのである。本家トリプルスリーのヤクルト・山田哲人と同じではないか。サウンドトゥルーの馬主も山田さんだったが、私は3歳で若いノンコノユメ&山田コンビこそ「山田哲人馬券」にふさわしいと考えた。
まず単勝(1着を当てる)に変更した。そしてノンコノユメを1着固定にして、サンビスタとサウンドトゥルー、3歳馬ダノンリバティへ流した。ボックスではなく馬単に変更。このほうがコスパがよく、しかも倍率も格段に高いという欲が最後に出たのである。ああ。調べてみると、最初の予定通りに買っておけば馬連でも100倍以上ついていた。ああ。
ここまで読んで、流行語大賞馬券で大儲けした話を聞かされると思った皆さん、「安心してください儲けてませんよ。」(※「安心してください、はいてませんよ」も流行語大賞に入っていました。)
今回わかったことを書きます。
・欲のかきすぎはよくない。
・遊び心を忘れたら恥ずかしい。
・来年も世間的には不評かもしれない流行語大賞だが、本当の「使い道」はここにある。
以上、教訓もトリプルスリーでまとめてみました。
Written by プチ鹿島
Photo by markusspiske
プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆TBSラジオ「荒川強啓ディ・キャッチ!」◆YBSラジオ「はみだし しゃべくりラジオキックス」◆NHKラジオ第一「午後のまりやーじゅ」◆書籍「うそ社説 2~時事芸人~」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」
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