単行本『自由にものが言える時代、言えない時代』
吉田光雄 @WORLDJAPAN
「爆笑問題の太田光(52)は『SMAPって言っていいの?』と草なぎをイジり、元チーフマネジャーの名前を絶叫するなど暴走」
爆笑問題・太田、暴走!草なぎ剛に「SMAPって言っていいの?」
http://www.sanspo.com/geino/news/20180216/geo18021605030007-n1.html @sanspocomより
8:04 - 2018年2月16日
2015年1月、『週刊文春』に掲載されたメリー喜多川インタビューは本当に面白かった。
「文春の記者が事実誤認の記事を載せたとの理由でジャニーズ事務所に呼び出され、メリーさんの説教が始まったら、その音声を内緒で録音。そしたら飯島マネージャーを呼び出したりの予期せぬ展開になったから、それを原稿チェックもないまま雑誌に載せたらしい」と別の雑誌の編集者から当時聞いて、もしこれが本当だとしたら面白くなるに決まってるんですよ!
それなのに、後に飯島マネージャーが退社するきっかけにもなったあまりにもアンタッチャブルすぎる内容だったため、芸能界の人たちは完全にスルー。そんな中、なぜか1人だけ「飯島を呼んで、飯島!」とメリー喜多川のモノマネを楽しそうにやり続けたのが爆笑問題の太田光だったわけです。
つい最近も新しい地図=はぐれSMAP軍団による『72時間ホンネテレビ』(Abema TV)で、生放送のネット番組という治外法権な状況なのをいいことに「飯島を呼べ、飯島!」「木村(拓哉)、見てる?」と、デリケートすぎる発言を連発。現場の空気をピリつかせていたんですが、新しい地図の映画を監督することになってもやっぱり会見でこんなこと言ってるのがさすがでした。
これ、東スポによると「脚本完成には紆余曲折もあったそうで、『飯島と相当もめた。飯島を呼べ!』と、会見場にいる飯島元SMAPマネジャーをイジる」ネタだったらしいんですが、まず基礎知識として理解しておきたいのは、飯島さん&新しい地図の面々は古巣とできることなら余計に揉めたくないから、「ジャニーズ」「SMAP」「飯島」という単語は禁句にしていこうとしているってことで、それを太田さんはあえて連発しているわけなんですよ。
完全にアウトな行為だし、だけどひたすら無邪気だし、新しい地図の面々と映画を作りながら木村拓哉にもメールしたりするバランス感覚もあるし、太田プロを辞めて干された経験もあるから新しい地図の面々の気持ちもわかる。その上でギリギリの線を踏み越えるようなことをするのが太田光という人なんです。
信頼関係の上でギリギリを踏み越えるぐらいの攻撃を連発する太田さんのやり方は、かなり理想的なプロレスだとボクは思っていて。プロレス知識は皆無なはずなのに、ギリギリのプロレスを成立させるセンスは誰よりも持っている人なんですよ。
以前、メリー喜多川さんのモノマネをやっていることについて太田さんに聞いたら、
「言わずにはいられない、ついうれしくなっちゃって(笑)」「俺のなかではわりとジャニー社長はシャレの通じる人なんだろうなっていう認識はある」「よく思うのは、たとえばバーニングにしろジャニーズにしろ、みんな勝手に想像して怖がりすぎてるんじゃないかな」
と言ってたんですけど、そういう理解の上でいつもギリギリのことをやろうとする太田さんの姿勢、ボクは全面支持です。
文◎吉田豪
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