違法薬物事件は本当に「被害者のいない犯罪」なのか? 法廷で自分の子どもに厳しい言葉を投げかけた母親の声

冷静に考えて欲しい(写真はイメージです)

都内でバーを経営していた高部大地(仮名、裁判当時35歳)の覚醒剤使用のきっかけは「ネットの掲示板で知り合った人」との出会いでした。その人物に何度も覚醒剤を使うよう勧められましたが「幼い頃からダメだと教えられてきた」彼はそのたびに断っていました。しかし何度も誘われるうちに好奇心が芽生えてきてしまいました。

「一度くらいなら…」

はじめは軽い気持ちでした。

「私くらいの年代は小学校の頃からクスリはダメだと教育されてきました。まさか自分が使うようになるとは思ってませんでした。クスリを使う人に対して『どうしてやるんだろう』『どうしてやめられないんだろう』と思ってました」

クスリについて以前はこのように考えていたという彼はたった一度の使用を機に覚醒剤にのめり込みました。

「メディアで逮捕される人を見て何でやるのか不思議でした。自分で使ってみて快感を感じて『こういうことか』と理解しました」

「クスリを使ったセックスは性感が高まります。またやりたい、と思ってるのは間違いありません」

彼が初めて覚醒剤を使用してから逮捕されるまでの期間は約1年です。たった1年で覚醒剤は1人の人間の価値観や人生を大きく変えてしまいました。

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