「花を持たせたい」理由で居座っている? 麻生太郎大臣に対する財務省の「思いやり」|プチ鹿島

麻生太郎オフィシャルサイトより

新聞を読んでいると唐突に、そしてさり気なく「答え」が書かれていることがある。それにギョッとすることがある。5月10日の読売新聞朝刊に『令和新札 麻生氏に花』という記事があった。

え? と思って読んでみると、

《戦後最長の財務相に花を持たせたい――。財務省幹部は改刷の動機について、そう口をそろえる。麻生の通算在任期間は18年2月に宮沢喜一の1874日を抜いて以降、記録を更新中だ。ともすれば積極財政派の声が優勢になる安倍内閣にあって、消費増税の重要性を説きつづけた麻生は財務省の「守護神」といえる。その麻生に報いることが財務官僚の改刷の狙いだった。》

参考記事:キャッシュレス化に遅れを取っているのに紙幣を刷新!? だったら硬貨をそろそろ廃止にしませんか? | TABLO

この計画は2018年初めからだったという。しかし森友学園問題でスキャンダルの主役となった財務省は改刷のタイミングを切り出せない状況になった。なので今回の改刷プロジェクトの成就には「政治への配慮と、一連の不祥事で失墜した権威を回復させたいという思惑もちらつく」と記事は結ばれていた。

いつも消費増税を主張してくれた麻生大臣への「感謝」と財務省自身の「失地回復」が目的だという紙幣刷新。ある程度予想していたことの裏付け記事だったが、しかし私がずっと気になっていたのはその「発表の日」だ。