川崎市登戸小学生殺傷事件 容疑者・岩崎隆一の自宅周辺を歩く マスコミ疲れした住民たちが口を閉ざした現場から

住宅街の中に岩崎の自宅はあった(筆者撮影)

川崎市で起きた児童ら19人殺傷事件から3日がたったが、いまだ犯人・岩崎隆一容疑者の動機はもちろん、人となりなどもはっきりとつかめない。その理由として考えられるのは、容疑者が極度に孤立した生活を送ってきた、ということだろう。筆者はその孤立感の一端でも知るきっかけになれば、と容疑者が暮らしていた自宅周辺を歩いた。

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今回、事件でマスコミが流す容疑者の写真(いわゆる雁首写真)は中学時代のもので、散発的に報道される内容も「(中学時代に)キレたことがある」「近隣住民とささいなトラブル」があったという程度。つまり、容疑者は人との接触がほとんどないのだ。

さらに、警察による家宅捜査などによれば、岩崎容疑者はパソコンや携帯電話を所持していた様子もないという。これは、いまの社会の“概念”からすれば、存在しないに等しいとも言えよう。

事件以降、自宅周辺はマスコミ陣で溢れておりメディアスクラムの状況を呈している(筆者もそのひとりである)。それだけに住民のいら立ちも相当なもので、黒塗りのハイヤーで乗りつけていた大マスコミが「家の前に、路駐をしないで!」と怒鳴られている場面も目撃した。