室井佑月さんに聞くネット言論とヘイトとフェイク 「Twitterを始めて分かったこと」(前編)

食べ物も最初は全部測ってなかったじゃん。それなのにすぐ「給食は地産地消で」とか、「子供を修学旅行で招致する」とか、子供を使ったら安全ってみんな言うだろうっていう、そういうことが起きた。あたしはそれが野蛮だと思ったから、そう言ったの。そしたら、「根拠を挙げろ、根拠を挙げろ」って言われて。でも、あの時、全部の根拠を挙げられる人なんていなかったんだよ。絶対に安全といえた人もいなかった。

――Twitter見たけど、最初何を争ってるかわからなくて。

室井さん:いまだに山本太郎(衆議院議員)ちゃんとは心の友達のような気がしてる。周りのメディアの人はみんな「大人になれよ」って言っただけだったからね。

メディアの多くの人は頭が良いしチェルノブイリのことも調べてたし、福島第一原発の事故が危機一髪だってことも知ってた。私は高校卒業してヨーロッパに1年間行ってたから、チェルノブイリ近郊にいた人に会ってるの。すぐ疲れちゃうんだよ。そういうの見てきてる。

でも福島差別だという人の言いぶんは、「安全だったんだから、あれだけ風評被害の原因になったんだから謝れ」って言うんだけど、あたしが謝るの? 怒りは事故を起こした東電や金目当てで安易に誘致した政治家に向けられるべきじゃない? だからその例として、高木大臣の父親の招致するときの言葉とか新聞に載ったヤツを上げたわけ。だけどそれさえも「風評被害」って言われちゃうんだよね。

――風評被害じゃなくて事実として。

室井さん:だけど時系列で「こうだったじゃん」って言っても、それ以上に言ってる人たちが何十人かいて。チョロッと暇なときにその人たちのTwitter見てみたんだけど、みんな安倍さん擁護なの。だから私はそれも書いてみたの。

「安倍首相=この国と思ってるところに齟齬があるんじゃないか」って。で、「安倍ガー言ってれば金になるヤツだ」とかすごい書かれてるから、私が「安倍ガー」って言うのには理由があるから上げてくわって言って書き始めてるんだけど、向こうがいつ気づくかなと思ってるの。これ以上言うともっと上げるって。どう思う?