39人のガールズバンド「ザ・コインロッカーズ」 ボーカル・松本璃奈さんインタビュー 「歌詞を初めて見た時泣きました」
松本さん:私は18歳という年齢ではあるんですけど、いまの高校生のノリについていけてない部分があって(苦笑)。だから高校生以下は若い子って感じで。私は流行りの言葉とか、あんまり使いたくないなって思っちゃうタイプなんですよ。
――(若い世代は)自分のこと「うち」とか言いますよね。
松本さん そうですね。私は普段の一人称は「璃奈」なんですけど「うちらは」とか、「了解」を「りょ」とか「り」とか言うような人を見ると若いなって思います(笑)。
言わない優しさより言う優しさがあります
――イジメで傷ついたり、それ以外でも悶々としてる若い子がいると思うんですけど、そういう人たちにメッセージを届けたいっていう点を、もう少し聞きたいのですが。
松本さん:そうですね。私自身も好きなバンドさんを見て、チームワークがあるからこそ楽しそうって思うし、メンバーのインタビューとか読んでも、意見のすれ違いもあるけど、最終的にはまとまっている。そういうものをザ・コインロッカーズからも感じてほしいですね。
――松本さんから見て、9人ってどんな人たちですか?
松本さん:今までみんな優しすぎるからこそ変なところで気を遣って、バンドで合わせたときも、「ここはこうしたほうがいいんじゃない?」っていう意見が出なかったりもしていました。
で、こないだちょうど9人で話し合ったんですよ、なかなか9人で話し合うことがなかったんです。私たちはいまのところ、一番多くライブをやってるんですけど、ぜんぜん成長した感じがしてなくて、このあいだは曲のことを話し合ったときに全員の曲に対するイメージがぜんぜん違うことがわかって。そこで方向性が一緒になったことによって意見を言うようになったというか。「私はこう思う」とか、「こうしたほうがいいんじゃない?」とか、言わない優しさよりも言う優しさというか、そういうものにこれからは変えられたらいいなと思います。
――メインボーカルだと当然一番目立つわけですけど、どんな感じのパフォーマンスを心がけてますか?
松本さん:今までは自分のパフォーマンスに自信がなくて、ステージ上でこういう動きをしようとか、たとえばガールズバンドだったらSCANDALさんのMVを観て、ちょっと女の子らしくというかガールズバンドっぽくしようって思ってたんですけど、自分の思うままにパフォーマンスしていいんじゃないかっていうか、気持ちの部分で変わってきてて。ライブ自体はそれこそSCANDALさんみたいな感じで弾けられたらなって思ってます。
――つまり、特に型にはまった感じじゃなくて、そのときのノリでパフォーマンスしようっていうふうに変わってきたんですか?
松本さん:はい。そうですね。
――やっぱりバンドってライブじゃないですか。もちろん素敵なMVもたくさんありますけど、バンドの醍醐味ってライブだと思いませんか?
松本さん:はい、めちゃめちゃ思います。
――その、バンドの良さってなんだと思います?
松本さん:まずはチームワーク。ソロアーティストさんだったら、うしろはバンドだったとしてもボーカルの人しか取り上げられなかったりもするじゃないですか。でもバンドだったら名前としても自分ひとりじゃないっていう。たとえば私は「KEYTALK」さんがめちゃめちゃ好きなんですけど、「KEYTALK」さんも4人いる安心感というか、4人いるから心強いっていう良さもあると思います。