一斉解禁した「ジャニー喜多川さんの映像」は誰が判断したのか 誰もが初めてテレビで見た“動くジャニーさん” |平本淳也
それゆえ感心したのは「カメラは常に撮っている」ことだ。いつか使うだろうというメディアのそつのない姿勢は素晴らしいと思うと同時に、結果的に追悼での資料となってしまったことに悔しさもあるが、メディアに出ない一切規制だった肖像を使うとしたら犯罪か追悼となる。それでも思い切った局の判断には驚いた。
マスコミ宛てに配信されてすぐに深夜のトップニュースで報じられ、数時間ののち映像をまとめて早朝からオンエアするにはおそらくジャニーズ事務所の許可は取っていないと思われる。細かく言えば「許可を取る相手が存在しない」から肖像フリーとなって実現したのだろう。
ジャニーズ(ジャニーさん)が許可したのは「ギネス」の時に撮って発表した写真だけで周知なっているのも、サングラスにキャップという姿にジャニーさんのイメージはわからなくなる一方だったが、それ以前に多くの情報を発信してきた僕が持っている写真をマスコミの多くが使っているので辛うじて顔はわかるくらいだったのが、これまでだ。
解禁されたのは「ジャニーさん」だけではなく、同時に「SMAP」や「光GENJI」、あるいは「TOKIO」に、古くはフォーリーブスなど犯罪者や反旗を翻して去った印象が強いメンバーやグループはなるべくして抹殺してきた過去もジャニーズの歴史に華々しく返り咲いた。