一斉解禁した「ジャニー喜多川さんの映像」は誰が判断したのか 誰もが初めてテレビで見た“動くジャニーさん” |平本淳也
ジャニーズ規制の代表的な例で言えば「映すな、出すな、(そんなメンバーは)最初からいない」といった過去は消し去って「現在」のみを押し出していく傾向があるゆえにマスコミも忖度するわけだが、こうなると重要必要項として欠かせない歴史背景の演出に遠慮はしていられないだろう。
いつかはと思ってはいたが、こんな日が来てしまうとは寂しく悲しく、そして悔やまれること他ならない。誰よりも東京五輪を楽しみにしていたジャニーさんにあと1年だけでもという願いを切に願っていたのはジャニーさんを知る人なら誰しも同じ気持ちだったでしょう。
一方では異なる意味で帝王の病状を伺う者も多く存在していた。思えば先月18日からこれまで芸能界は大きく揺れていた。それはジャニーズ内々に限らず虎視淡々とその座を狙う同業他社たちにもあった。それは戦国時代を彷彿させるかのごとくである。武将や首長の身に有事が発せられたときその都度、国が動いてきたかのような印象だ。
芸能界の一大勢力であり不動の帝王だった渡辺プロダクションの渡辺晋さんが亡くなったとき業界が一変した歴史を思い出す。森進一を発掘して育てたり、「ジャニーズ」を芸能界に送り出すなど「ナベプロのスタッフ」として手腕を発揮していたジャニーさんは「親」が亡くなった途端、ナベプロのシェアを自らの手に収めていった。