あなたは死んだら地獄へ行きます! 今年の夏休みは地獄の予習をしておきましょう!|Mr.tsubaking

伊豆極楽苑

伊豆半島のど真ん中あたり、大自然の中にある「伊豆極楽苑」です。宗教法人や大きなお寺が運営することの多いこうした施設ですが、ここは愛しき家族経営の地獄。

入館するとご主人が、源信(平安時代の高僧)が著した「往生要集」を元に、三途の川の渡り方や、閻魔大王の裁判などを軽妙な語り口で5分ほどで解説してくれます。その解説を聴き終わったら、地獄旅行へ出発です。

賽の河原

まずは三途の川や賽の河原。ここからのゾーンに居並ぶマネキンや人形たちが、恐ろしい姿ながら、なぜか無性に愛らしいのです。

閻魔大王

三途の川の先には、閻魔大王が大迫力で待ち受けています。

目の前には自分が犯してきた罪を吐露できるように置いてある「懺悔帳」。ここを訪れた人たちの独白も見られてドキドキします。それぞれの展示ゾーンには解説の音声が流れているのですが、すべてが七五調で語られていて、独特の味を醸し出しています。

閻魔大王の裁きにより、死後に進む世界が決まります。その道は「天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄」という6つの世界(六道)に分かれています。一見地獄のように見えますが、それよりも少しマシな餓鬼道。

餓鬼道

そして地獄は、恐ろしい顔をした鬼たちが小さな人間たちに、目を覆うような責め苦を与えています。しかし、そのDIY感からか不思議なことにそれらもやはり愛らしさを感じるのです。

参考記事:虫の知らせ 「今日は何か変だ…帰った方がよさそうな気がする」|川奈まり子の奇譚蒐集二二 | TABLO