子どもを守るための「送迎バスの中」で運転手が性犯罪 保育施設から解雇されても被害者の心の傷は消えず
犯行現場は中郷昌則(仮名、裁判当時74歳)が運転する保育施設の送迎バスの車内でした。被害者は保育施設に通う子どもです。犯行は子どもを自宅に送り届ける途中に行われました。その時車内は二人きりで、他の子どもは乗っていませんでした。
裁判では素直に罪を認めて反省する態度を見せていましたが、警察官への取り調べを受けた際には、
「他の子には一切やってません。被害者に対しても一回だけです。単なるスキンシップで性的な意図はありませんでした」
と、半ば容疑を否認しているようにも取れる供述をしていました。
被害者の母親は、
「保育施設は辞めました。なぜ自分たちがこんな目に遭わなくてはいけないのか、と考えると悔しくてたまりません。娘はまだ自分のされたことの意味がわかってないと思いますが、大きくなってその意味がわかったときに心が壊れてしまうんじゃないかと心配です。犯人には厳重な処罰を望みます」
と話し、示談交渉を拒否しました。