ラグビーワールドカップで来日した“酔客”による被害 それでも目指したい「観光立国」 耐えるしか無い小規模店

「外国人客あるあるですが、カバーチャージ(チャージ料)がネックになりますね。ウチでは最初に説明するので、大体の人はそれで入るか止めるか決めますが、今回は酔ったお客さんも多いせいか、なかにはしつこく交渉をしてくる人もいる。外で飲むからビールだけ売れとか、立って飲むからまけろとか。こちらとしては、ゴールデン街は、日本はこういうルールだ、と根気よく伝えるしかない」

なかには、「いい商売してんな!」と捨て台詞を吐いていった客もいたというから、古今東西、酔っぱらいが迷惑なのは同じようだ。また、「最初は3人と言っていたのは、次から次へと“お友だち”が増えて最終的には10人近くになってしまった。伝票の計算もあるし、これも日本のお客さんではありえないことですね」。

まあ、カバーチャージや入店などはシステムの相違、いわば文化の相違だからまだわかるが、酔っぱらいならでは行動に眉をひそめる店も。

「大声で歌うのも困ったもの。ゴールデン街は住んでいる人もいるので。あと、狭い路地でラグビーを始めたときには驚いた。ガラスでも割られたらたまらないですからね。この時はさすがに注意しましたよ」

スタッフの証言でもわかるよう、システムの相違だけではなく、酔客独特の迷惑行為も少なからずあったようだ。いずれにしても、観光立国を目指すのは一筋縄じゃいかない、ということか。(取材・文◎鈴木光司)

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