10万人を殺した強すぎる呪いの力 それは一枚の振袖からはじまった|Mr.tsubaking連載 どうした!?ウォーカー 第47回
「明暦の大火」という江戸時代の大火事をご存知の方も多いかと思います。歴史の教科書にも載っているこの一大事の裏に、実は「呪い」が動いていたという話があるのです。
明暦の大火、資料によってはその死者の数は10万人を超えると言われています。
東日本大震災の死者の数が1万6000人ほどであることを考えると、想像を絶するような大火事だったことがわかるでしょう。
この出火元が、かつて本郷にあった「本妙寺」であるといわれています。
現在は巣鴨駅近くに建つ本妙寺は、立派な山門と鐘楼を持つ日蓮宗の名刹です。
時は江戸時代、西暦でいうと1654年の春。
大きな商家の娘が花見に出かけました。そこでほんの一瞬見かけただけの男性に彼女は恋をしてしまいます。17歳の彼女の恋心はこの上なく深く濃いもので、食うものも食わず夜も眠れずで恋わずらいの病床に伏してしまいます。
家族は心配してその男性を探しましたが、花見の雑踏ですれ違っただけの男性を見つけられるはずもなく、数ヶ月後、彼女は衰弱して命を落としてしまうのでした。
彼女の葬儀が行われたのが、当時は本郷にあった「本妙寺」。
棺には彼女が花見にも着て出かけたお気に入れの振袖がかぶせてられ、葬儀はつつがなく終えられ、彼女はその美しい振袖とともに火葬されました。
それから一年、彼女の家族が本妙寺に一周忌の法要に訪れたところ、ある葬儀に出くわします。その棺にかけられていたのは、一年前に亡くなった彼女の振袖だったのです。
不思議な縁を感じて話を聞いてみると、亡くなったのは同じ17歳の女の子で、振袖は一年前に質屋で購入し着ていたとのこと。
二つの家族は、こんな偶然があるのかと思い驚いたといいます。
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