安倍総理が仰天閣議決定「反社の定義は決まっていない」!? 現場の警察官が怒りの声「反社の定義は全警察で掲げてある!」|久田将義

暴力団排除条例というものが全国に施行されました。これはヤクザの人権・生活権を奪うものだという事で、田原総一朗さんや故西部邁さんらが反対しました。僕も反対です。ヤクザは銀行口座を作れない、マンションに住めない、車も持てない。まさに生活権を奪われました。後にどうなったのか。

ドラッグでは覚醒剤がヤクザの商売だったのに、大麻やほかの危険ドラッグにまで商売の触手を延ばす。特殊詐欺は暴走族OBのシノギだったのに現役のヤクザのシノギになっていきました。「お年寄りを騙すなんぞ何が任侠だ」。そういうヤクザもいました。が、大部分は背に腹は代えられぬ、の心境です。

またヤクザにはならずとも準暴力団・半グレの立ち位置に自分を置き、警察的には一般人だがやっている事は現役の組員と変わらない状況が生まれました。

暴排条例は現場の警察官を混乱させました。「関東連合って何ですか?」「暴走族? 暴走族がなぜ歌舞伎役者と飲んでいるんですか」etc。が、施行されて数年、現場警察官は何とか取り締まりを強化しています。施行当初は「よけいヤクザかヤクザでないか分かりにくくなる」と現場の刑事は悩んでいました。それで、「準暴力団」という概念を警察庁は産み出しました。ヤクザの次に罪が重くなるのが準暴力団という位置づけです。

しかし、今や閣議決定により、この暴力のパワーバランスが崩壊してしまったも同然です。額面通り受けるなら。