列島ワニパニックに“既視感”があるのは気のせい? 『100日後に死ぬワニ』突然のブームに掻き消されている「そもそもこの作品は…」の声

たしかに、オチ(100日目に死ぬ)を先に予告する切り口が斬新で、主人公のワニ君が親しみやすく絵柄も素敵で、感情を動かされた人々がリツイートしてバズッたのでしょう。さらにマスメディアまで取り上げたわけですから、凡庸な作品であるわけがありません。

ただ、どこかで見たことあるような「既視感」があるのは気のせいでしょうか。この作品に流れる愛しくも哀しげな空気は、世界的名作で、登場する「チェブラーシカ」(実質主人公)でも有名な、ロシアの絵本作品『ワニのゲーナ』に似てなくもありません(ワニのゲーナは100日後に死にませんが)。

ともあれ、興味のない人はお金を落とさないので関係ありませんが、ツイッターは読みたくなくてもバズれば、いやでも目に入ってきます。かといって「まったく面白いと思わないんだけど…自分がおかしいのか?」と思う必要もありません。少数派のように見えて、案外、「サイレントマジョリティー」かもしれませんよ。(文◎編集部)

 

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