『ノストラダムスの大予言』時代はなんと平和だったのか! コロナ騒動を「予言していた!」と言い出す者に今後は要注意|中川淳一郎

さすがに私も1999年7月はもう25歳になっていたため、ノストラダムスの予言は99.8%は信じていなかったが「ひょっとして……」という恐怖はあった。我々のような1980年代の小中学生はノストラダムスについては本気で心配していた。

事実、1999年7月に入ると「どうせもう世界は滅びるんだ!」とばかりにヤケになって大金を使いまくる者もいたという。こうした種類の人々は、最後までノストラダムスの大予言で大儲けした五島勉のペテンに騙されたわけだ。まぁ、昭和の時代なんて「川口浩探検隊」をゴールデンタイムでやっていた胡散臭すぎる時代なだけにノストラダムスも許容されていたのだろう。

 

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昭和の時代、「オカルトブーム」があったが、確かに私も小さい頃は宇宙人が地球を侵略する、といった話を信じていた。地球に人間がいるのだから、地球以外にも当然生命体が誕生する条件はあってもおかしくないと思っていたのだ。

学校の図書室にもこうしたオカルト本はあり、ネッシー、雪男、クッシー、吸血鬼などが多数紹介されていた。宇宙人に関するページには、池袋のサンシャイン60が写る横断歩道の写真があり、キャプションには「この中に宇宙人がいるかもしれない……」と書かれてあった。