自称天才編集者・箕輪厚介氏のセクハラ・パワハラメッセージを解読 女性ライターは必死に抵抗していた|能町みね子

A「無駄足でしたか…?笑」「でも私は楽しかったです!」「わざわざありがとうございました(絵文字)」

このメッセージはおそらく箕輪氏を部屋から追い出してから一時間も経っていない(タイムスタンプが同日の22:52である)。「あの女、やらせなかったな」と気を悪くしているのではないかと不安に思い、彼女は自ら「無駄足でしたか」という問いかけをしてしまう。さらに、自分は不快ではなかったという態度を重ねて示し、どうにか機嫌を損ねないように気を遣っている。

箕輪「いや幸せでした。またいきます笑」

箕輪氏の返事がやや素っ気なく、また行くと言い張っていることもあり、やはり少し気を悪くしているのでは?とAさんは心配したのではないかと思う。焦ったかもしれない。

A「よかったです笑。最近男性とこんなのばかり!老いて落ちついてしまいました、、wお話が一番楽しい」

あくまで箕輪が悪いのではなく私が<老いて>その気になれなかったのだ、と自虐するスタンスを取り、相手に非がないことを示している。このあとにも、場を取りなすため、長文で返信を連発している。

箕輪「今日握手しかできなかったのは○○(注:店名?)の呪い」

A「握手しか!?(涙の顔文字)」

箕輪「あと楽しい会話できました」「幸せだった!」

A「みのちゃんほんと癒やされますわぁ笑」「にしても、変な日でしたね笑」

「握手しかできなかった」の言葉に、やはり最初から会話や仕事よりも肉体的接触を期待していたのだと改めて実感し、恐怖したあと、「癒やされる」という言葉で「人として不快ではない、でも仕事の関係であり恋愛などの対象ではない」ということをやんわり伝えている。さらに、あくまでも人を部屋にあげたことが「変な日」=異常事態である、と言って共感を求めるが、箕輪氏には伝わらない。

箕輪「いつでも話しに行くから!」

A「こういう意味不明な感じ、すごく好きなんです」「小説っぽい笑」

執拗に今後も家に来たがる箕輪に対してAさんは真正面から答えず、「意味不明な感じ」=家に招いたけど恋愛・性的関係ではないという感じ、が好きである(というか、その先の関係は困る)ということを伝えている。そして、それを「小説っぽい」と表現して現実から離れ、箕輪の欲求を煙に巻こうとするが、伝わらない。箕輪はなおも執拗である。