「クレージー・ランニング」が生んだ万引きマラソンランナー 原裕美子が苦しんだ過酷な体重制限

窃盗症(クレプトマニア)、衝動的に万引きを繰り返す精神疾患。
かつて、女子マラソンで一世を風靡し、世界陸上選手権の代表選手でもあった原裕美子36歳が、現役時代から窃盗症と診断され、万引きを繰り返し、引退後もその疾患から逃れられず再犯、その判決公判が12月3日、前橋地裁太田支部で開かれ、原被告に懲役1年、保護観察付き執行猶予4年の判決が言い渡された。

「窃盗症」、聞き慣れない言葉が突然メディアに喧伝された。メディアはいつも、キャッチコピーだけが独り歩きする。

窃盗症の明確な定義はないという。しかし、万引きを繰り返し始めた直接の原因は、原裕美子にはあった。厳しい体重制限による摂食障害である。