バイト先でアイロンを押し当てられ重傷 「ふざけただけ」の加害者を検察官が糾弾 「被害者の気持ちわかりますか?」|裁判傍聴

その時、被害者は普段通りに働いていただけでした。しかし突然、お尻のあたりに「今までに経験したことのない痛み」を感じて思わず、

「痛い!」

と叫んで後ろを振り向きました。

そこに立っていたのはスチームアイロンを手にした被告人でした。被害者によると彼は「爆笑」していました。彼だけではありません。その場にいた他の従業員4名もゲラゲラ笑っていました。笑っていた4名のうちの1人は、

「被害者が『痛い!』と声を挙げた時、みんなが笑ってたから一緒に笑った」

と供述しています。

「俺もやられたことあるんだよ」

と被告人は笑顔で被害者に話しかけました。他のみんなも笑っていました。突然スチームアイロンを押し当てられ、尋常ではない痛みを感じながらも被害者は「空気」を読みました。その場では事を荒立てずなんでもない風を装い笑顔で被告人に応対しました。

被害者が帰宅後、痛む箇所を確認すると皮膚が焼けただれていました。痛すぎてまともに座ることもできません。すぐ病院に行くと「全治2週間の火傷」と診断されました。治った後も傷痕は消えないそうです。

「こんな暴力を受けるいわれはない」

被害者は警察に相談し、事件が明るみに出ました。

 

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