フィリピン潜伏の地面師・カミンスカス操が帰国後逮捕 犯罪者はなぜマニラを目指すのか|比嘉健二
昨年世間を騒然とさせた『積水ハウス55億円詐欺事件』、その主犯格とみなされた地面師グループの一人がカミンスカスという聞き慣れない名前の日本人だった。
地面師という字面からして怪しそうな犯罪グループとカミンスカスという得体の知れない人物に当然世間の目は興味を抱いたが、俺はそこをスルーし、主犯格のカミンスカスが浅草のフィリピンパブで夜な夜な豪遊していたという報道にのみ、異常に反応した。
カミンスカス、お前もそうだったのか……
とむしろ、どこか親近感を覚えてしまった。これがピンボケ、あるいはピン中という”ピンパブ狂いという病”に侵された人間の持つ共通のダメさなのだ。そして指名手配されたカミンスカスはマニラに逃避行してしまう。
そうだろうな、仮に俺が同じ立場ならそうするよな。浅草のフィリピパブのねぇチャンが手引きしてマニラに渡ったのかなとか、背後関係を想像して思わずニヤけてしまった。
それにしてもまた、事件にフィリピン(フィリピン女性のことだが)がリンクしてくる。マブチモータ放火殺人事件の犯人小田嶋鐵男(昨年獄中死)しかり、フラワー事件で指名手配されている見立しかり、ここ数年の凶悪事件にまたかよ、と思われる程フィリピンが絡む。