フィリピン潜伏の地面師・カミンスカス操が帰国後逮捕 犯罪者はなぜマニラを目指すのか|比嘉健二

なんで、フィリピン? タイや韓国、中国、ロシア、インドネシアでなく、なんで犯罪者はフィリピンと関わり、かの国を目指すのか?

俺なりの分析だが、3つの要因があると思う。

1 フィリピンパブとの相性の良さ
2 入国がゆるく、コネ次第でなんとでもなる
3 不良、犯罪者も白い目でみないお国柄

1は、いきなりマニラでフィリピンの魔力を知る日本人、とりわけ不良は少ない。やはりとっかかりはピンパブだ。ピンパブ(ピンスナックも含む)は日本全国に分布し、どんな辺境にも実はある。

沖縄の離島から、北海道の最果てまで、キャバクラはなくてもピンパブは存在する。タイパブや韓国クラブ、中国クラブは東京でさえもう数軒しか見当たらない。だがピンパブは身近に門を開いてくれている。

ピンパブは客層が他の外国クラブよりはるかに敷居が低い。肉体労働系から職業不明、年金暮らしの老人、ジャージの不良。どんな客も受け入れられる。つまり不良にとっては居心地がいいのだ。

おまけに、キャバよりフィリピーナはイチャツキの密着感も高く、女好きな不良にはたまらない空間なのだ。ここで、フィリピンの魔力にまずはまる。おそらくカミンスカスもこうして取り返しのつかないピン中に落ちてしまったのだろう。

また、昵懇になったフィリピーナのマニラでのネットワークも掴むことになる。ここに逃亡の手配師が確保される。