平成にコロナ禍が起きていたら どんな「巣ごもり」をしていたか 『電波少年』『スーファミ』『セクシービデオ』…|中川淳一郎

「ワシのアソコが立ってきたぞ!」

そして「ワシも参加させろ!」と3Pが開始するのだ。

どうしようもないストーリーなのだが、3Pが始まった途端、M君が「オレは帰るよ」と言い出した。「えっ? お前は3Pのシーンは嫌いなのか?」と聞くと違うらしい。

「オレはさ、今までAVで見たシーンをさ、電車の中でずっと思い返し、家に着いたらすぐに寝るんだよ。そうするとさ、夢精ができるんだ」

残された我々は「あいつは一体何を言っておるのだ?」と仰天したものの、翌日はキチンと夢精ができたようだ。どうやら彼は夢精を自由にできる達人だったというのだ。この時彼は20歳だったのだが、人生で経験した射精のすべては夢精だったのだという。恐るべき能力だ。

ちなみに彼は暗算の達人でもあり、「(4795×3784-781+2968)×48÷7=?」といった問題でも8秒ほどで答えることができた。

大学生の娯楽が酒、テレビ、スーパーファミコン、AVだけだったというロクでもない時代だった。というか、これって私の周囲だけかもしれないが……。(文◎中川淳一郎 連載「俺の平成史」)

 

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