タイの「サル奴隷ココナッツ製品不買運動」を欧米人らが主張 お互いの文化を尊重すべきでは? 現地では“仲良く”やってます!

特大のブーメラン返ってきますよ?

ブタオザルはカニクイザルより体格が大きく牙が鋭いうえに性格も獰猛なので、カニクイザルはブタオザルの匂いがすると恐れて近付きません。その習性を警備に利用しています。

県庁舎警備の仕事は24時間で、ブタオザルだけでなく人も一緒にいなければなりません。3食きっちり与え、飲み水も毎回新しいものに交換する必要があるからです。さらにブタオザルが寂しがったり、不慣れな場所で落ち着かなくなったりするのを防ぐためにもやはり人がいることが不可欠なのです。

こうした実情からは「サル奴隷」とはまた異なった、人とサルの心の通じ合った信頼関係も感じ取れるのではないでしょうか。

ココナッツの収穫にサルを使用することは批判されるが、欧州でトリュフを収穫するのに豚を使っているのとどう違うのか。お互いの文化を尊重すべきだといった声もタイ国内では上がっています。この問題、着地点を見出すにはまだ相当な時間を要しそうです。(取材・文◎赤熊賢)

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