新型コロナワクチン開発は「まだか」と焦ってはダメ 薬害エイズ問題の二の轍を踏むな|中川淳一郎

厚労省の判断はいつ。

 

新型コロナウイルスのワクチン完成を今か今かと待っている人々が大勢いる。とにかくコロナが恐ろしくて仕方がないのだろう。ただ、私はコロナについては「すでに存在しちゃった厄介なヤツ」扱いで、過敏に反応するのはやめたし、テレビでもストレートニュース以外ではこの話題は見なくなった。もう、ワイドショーの過度な煽りに堪えられなくなってしまったのだ。

ワクチンの開発については「一定の効果が認められたのであれば、早急に承認を!」という意見も出ているが、平成の時代に厚労省はこの件で苦いトラウマがある。薬害エイズ事件である。Wikipediaに概要は説明されているので引用する。

〈1980年代に血友病患者に対し、加熱処理をせずウイルスの不活性化を行わなかった血液凝固因子製剤(非加熱製剤)を治療に使用したことにより、多数のHIV感染者およびエイズ患者を生み出した事件である。非加熱製剤によるHIV感染の薬害被害は世界的に起こったが、日本では全血友病患者の約4割にあたる1800人がHIVに感染し、うち約600人以上がすでに死亡しているといわれる。〉

 

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