マッサージと復讐が合体した異色ギャグ漫画 最新刊『ケンシロウによろしく』(「ヤングマガジン」連載中) 「鬼才」ジャスミン・ギュ先生インタビュー

――で、武論尊先生、原哲夫先生に許可を得た、と。単行本では原哲夫先生に帯まで書いて頂いて。心が広い方ですね。

「そうですね。本当にありがたいです。『ふざけんな』って怒られてもおかしくないのに(苦笑)」

――色々、サブキャラが出てきます。美女のお弟子さんとか、ヤクザ専門の編集者とか。それは描いていて出てくるものですか。

「最初にヒロインは登場させようと思っていたんでけど、担当さんと打合せしていてもうちょっと、漫画に大きな軸をつけて欲しいという事で、恋愛と復讐というエッセンスを混ぜました」

――恋愛感情を抱いている訳ですよね。

「まだ恋愛まで行っていないですね。尊敬ですね。今は」

――それはストーリーが進んでいくにつれて変わっていくかもしれませんものね。「久田圭子」さんという編集者のモデルは……。

「それは完全に久田さん(インタビュアー)です(笑)」

――「久田」が勤めている雑誌が「週刊 悪」というネーミングがいいですよね。

「あ。逆に久田さんに取材したかったんですが(笑)。そもそもヤクザと編集者は仲良くなれるものなんですか?」

――ケースバイケースですけど、仲良くなる編集者はいますね。人によります。あと、取材先はマッサージ屋さんに、ですよね。

「はい。最初は色んな指圧の専門書籍を読んで勉強して、普通にマッサージを受けに行ってました。取材とは言わずに」

ジャスミン先生のネーム。

――何件くらい行ったんですか。

「普通に受けに行ったのは10何件ですかね。もちろんちゃんと取材をした事もあります。国家資格を持っている指圧師の所で施設の雰囲気や、担当さんにマッサージを受けてもらいながら色んな話をお聞きしました」

●「この作品は半分ヒューマンストーリーとして描いています」

――話が戻りますけど、ヤクザが漫画に登場するとインパクトはありますよね。

「そうですね。ただこの漫画に出てくるヤクザって出し過ぎたら軸がぶれるおそれがあるのでそんなには出したくないんですよね」

――前作は完全に……。

「『ゴクドルズ』でしたから(笑)」

――連載終わってから、二年くらい経ちましたか。

「その間は映画とかドラマとかあったんで二年経ちましたけど、休んでいるという感覚はあまりなかったです」

――NETFLIXでも『バックストリートガールズ』は見られますからね。自分の体験を漫画にする、例えばヤンキー漫画やスポーツ漫画はそうだと思うのですが、ギャグ漫画って素人目に見て、難しいような気がするのですが、苦労などありますか?

「逆に体験の話を描くのが苦手なんです。自分の体験て面白いのかと思っちゃうので……」

――ギャグの作り出し方って参考にしているものってありますか?

「デビューしてからは参考にしているものはないですね。昔はお笑い番組とか漫才が大好きでずっと見てました。プロになってからも普通に見てはいますけど、影響されたらちょっと怖いので研究したりはしないですね」

――バーとかで飲んでいると、面白いお客さんとかを観察するとかはないですか?

「あんまり意識して観察はしてないです。それより一番困るのが『面白い話があるんだけど使ってよ』ていう人(笑)」

――定番ですね。ところで最近、ツイートを始められましたね。

「酔った勢いで唐突に……。新作の宣伝も兼ねてですけど」

――結構、漫画家さんでツイートされている方いらっしゃいますものね。

「仲の良い漫画家さんはほとんどやっていますね」

 

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