スポ根少女漫画の金字塔『アタックNo.1』を舞台化 演じるのはアイドルグループ・アンジュルム


 アンジュルムの公式YouTubeチャンネルでは、舞台稽古の様子とともに演出を担当した星田良子さんのインタビューが公開されています。そこで星田さんは、女子高生を演じるにあたって「年齢を落とした芝居」をしていた24歳の和田彩花に対し、「それはやめよう」と指示したと明かしています。星田さんいわく「今の和田彩花がどうやってこずえを造形できるのか」こそが見どころであるとのこと。演者が役になりきるのではなく、役の中に演者のパーソナリティーを落とし込んでいく──そんな演出がなされていることがわかります。言い換えれば、”原作のキャラクターありき”ではなく、”演者のパーソナリティーありき”の演出と言えるかもしれません。

つまり、この『アタックNo.1』は、キャラクターを見せる舞台ではなく、『アタックNo.1』を通して”アンジュルムを見せる”舞台なのです。そして、鮎原こずえが個性豊かな部員を集めながら、全国大会に向かっていくという物語もまた、個性がバラバラなメンバーが集まって同じ夢に向かって進んでいるアンジュルムに重なっていく。コミカル要素が多かったり、非現実的な”技”が出てきたり、まったくもって”普通じゃない”あたりもとてもアンジュルムらしい舞台です。

そういう意味では”アイドルグループの主演舞台”としては、まさに正統派な舞台なのです。主人公を演じているのは和田彩花だけど、”主演・和田彩花”ではなく、あくまでも”主演・アンジュルム”。ただ単にメンバーを役に割り当てただけではない、この10人で主演をする意味がある作品となっています。