彫り師無罪判決 皆さんはタトゥーを不快に感じますか? 指定暴力団幹部に聞いてみた「現役の人間は隠します」

狼のガラのタトゥー。(撮影・編集部)

タトゥー、刺青は日本古来の文化なのか

一部の人間から画期的と呼ばれた判決が成されてました。彫り師が医師法を取得しないで刺青やタトゥーを入れるのは違法だとして、訴訟を起こされました。が、最高裁で彫り師に対して無罪が出ました。

刺青の歴史は古く、中国の昔では漢の祖の部下、豪傑英布が罪人の証として入れ墨(ここでは「刺青」とは区別する)を入れられ、黥布と別称されるようになりました。また三国志の中の魏志倭人伝では当時は倭国と呼ばれていた日本人の習性として「鯨面文身」(顔と身体に刺青を入れている意味)があることが明らかになっています。

江戸時代では火消しや博徒が入れていました。政治家では、湾岸の荒くれ者を束ねた横須賀の小泉又次郎逓信大臣が、刺青大臣と呼ばれていました(※孫は後の日本国総理大臣小泉純一郎氏)。作家では、高木彬光が刺青文化に興味を示し、「刺青殺人事件」という傑作を上梓しています。テレビでは、時代劇「遠山の金さん」が刺青を晒しているを観た、昭和の子供たちも多い事でしょう。

が、最近はコンプライアンスというものがはびこり、例えばテレビでは総合格闘技選手の故・山本KID選手が地上波ではラッシュガードを着たり、最近のK-1では日本人ではタトゥー部分をテープなどで隠すようになりました。

世間の目が厳しい、タトゥー、刺青。海水浴場でもスーパー銭湯でもプールでも禁止のところが多くなりました。過ぎたるは及ばざるがごとし、というこわざがあります。規制し過ぎで、彫り師は医師免許を持たなければいけないという訴訟まで行ってしまったと思われます。

悪いイメージで言えば、やはり反社、いわゆるヤクザ・暴力団が刺青をしているから、という事が多いと思われます。そこで刺青について、あるヤクザ組織の幹部に聞いてみることにしました。仮にAさんとしておきますが、刺青は当然入っており、いわゆる「ドンブリ」。つまり胸から足まで隙間なく入っている状態です。Aさんは自身でも彫り師をしています。

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