狭い空間で募るストレス…『不安だらけの韓国隔離日記』2週間軟禁のリアル

私はふだん、週に2回のジョギングと、毎日なるべく多くあることを心掛け、さらには野菜やビタミン類をふんだんに摂ることで、免疫力を保つ努力をしてきました。これが私なりの、新型コロナ対策なわけです。

しかし2週間も23㎡のシングルルームに閉じ込められ、食事も自由に選べないとなると、せっかく維持してきた生活のバランスが崩れかねません。新型コロナ対策で隔離され、そのせいで免疫力が落ちて感染してしまったら、本末転倒も良いところです。

ただ、食事の内容がけっこうバランスの取れたものであることがわかり、この不安は概ね解消しました。あとはYouTubeを見ながら、室内トレーニングに精を出すのみです。

とはいえ、不満がないわけではありません。施設で隔離される人々は2週間にわたり、飲酒が禁止されるのです。私は酒がなければ生きていけない、というタイプではありませんが、全面禁止は厳しすぎると思います。PCR検査では陰性だったわけで、施設の運営に支障を生じさせない範囲――たとえば2日に1,2本の缶ビールを飲むぐらいは、個人の自由(権利)だと思います。狭い部屋でストレスが溜まりやすいだけに、ここは韓国政府の理解が欲しいところです。

さらに隔離期間中は、喫煙も禁止です。これはおそらく、新型コロナ対策というよりは施設(ホテル)のルールによるものでしょう。私はタバコを吸いませんが、喫煙者にはかなりこたえるようで、ときどき館内放送で「喫煙はご遠慮ください」との呼びかけが流れます。ちなみに加熱式タバコは、窓を開けて換気を良くすれば吸っても良いとのことです。

もっとも、これまで1週間の隔離生活でわかったのは、いちばんのストレスの原因は食生活でも部屋の狭さでも飲酒禁止でもなく、別のところにあるということでした。(つづく)

参考記事:「客」ではなく「コロナの容疑者」『不安だらけの韓国隔離日記』2週間軟禁のリアル