ワクチン輸送難航を日本企業が救うか マクセル社が世界初の全固体電池を量産へ マイナス70度でも使用可能
ワクチンの超定温輸送が課題となった今
世界的にワクチン接種が推進されている現在、アメリカのファイザー社やモデルナ社のワクチンの輸送には超低温が求められる事から、超低温輸送をいかにして実現するかに大きな注目が集まっています。
タイニュースをお伝えしているPJA NEWSでは、タイ政府がこれまでに超低温輸送の難しさから、イギリスのアストラゼネカ社のワクチンと、中国のシノバックのワクチンを輸入する方針である事をお伝えして来ました。
しかしながら、世界的に見ると日本を含む先進国の多くは超低温輸送を行う事を前提として、ファイザー社やモデルナ社のワクチンの接種を進めています。その中で大きな問題となっているのが、超低温での輸送や管理をどうやって実現するかです。
流通大手幹部は「低温輸送は医療関係での輸送では必要とされており、その設備はあるものの、ファイザー社の求めるマイナス70度での輸送は前例もほとんどない」とコメントしており、この実現が世界的に大きなハードルとなっている事がわかります。
現在は超低温の中では電子機器を使おうにも、そもそも使えるバッテリーすらありません。
現在、電子機器のバッテリーに主に使われている「リチウムイオン電池」は0度~35度での利用が推奨されており、マイナス70度で利用できるものではないのです。
そこで大きな注目を集めているのが、マイナス70度でも利用できる電池であり、日本企業のマクセル社が世界で初めて量産する硫化物系の全固体電池、「コイン型全固体電池」です。