コロナで人に会えなくて辛い そこで「ジモティー」をやってみたら、来た人々がすごかった|岡本タブー郎

さて、途中で「無料だとメッセージが山程来るのでシンドイ」ということが分かり、いくらかは値段を付けて投稿し始めました。それでも、メルカリやラクマとは雲泥の差です。閲覧数がエグいほどあるんですよね、このアプリ。

ラック(棚)を取りに来た女性には驚きました。私がたまに見るバラエティー番組の「再現VTRに出てくる女優さん」だったのです。小型ですが外車に乗ってやって来たので「今までの人とは違うな」とは思ったんですが、まさかの女優さんだとは。

「傷があるって書いてましたけど、綺麗じゃないですか!」

私はなるべく素直に商品の状態を書くようにしていました。実際に見てもらって気に入らなかったらキャンセルでもいい、とも書いていました。でも、女優さんは気にいったようなので、その場で分解して外車を傷付けないように運び入れてあげました。その後は道を誘導して「お気を付けて~」とお見送り。こんな出会いもあるんですね~。

なぜメルカリやラクマじゃダメなのか

2月はこんな調子で、週に5人に会うようなペースで過ごしてきました。こうしてジモティーを使ってみて分かったのは、

・無料だとめちゃくちゃメッセージが来る
・意外といい人が多くてびっくり
・ヤバい奴はメッセージの段階である程度分かる
・人に親切にするのは結構ハマる
・来た人のほとんどがめっちゃ痩せてた

と、いうことでした。

とても面白いし、今後ももっと奇妙な出会いがあると思うので、自分の家具が無くなるまで活用してみようと思います。コロナで人に会えないからってアプリで強引に遭うなんてアホなの? と言われそうですが、今週の金曜日にアップ予定の「マッチングアプリを舐めるな 私が美人局に遭い命を削った話」に比べれば、人の役に立つジモティーはとても健全だと思います。

メルカリやラクマだと、こんな体験は出来ないんです。向こうはフリマアプリと言えども、郵送・宅急便のやり取りがメインです。しかも、無駄に交渉されて値下げを要求されたり、送料は出品者がもつのがデフォルトだったり、閲覧数が全然伸びなかったり、ガッツリ手数料も取られて儲けなんて無い。

出会って、現金払い、手数料なし。

これからはこのシンプルさです。メルカリやラクマは現状を続けていたら、いつかジモティーに抗うことも出来ない差を付けられてしまうのではないかと予想しています。(取材・文◎岡本タブー郎)

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