売れっ子ジャーナリストから一転「化けの皮」呼ばわり 上杉隆とは何者か 過去に彼から誹謗中傷を受けた全文を改めて読んでみた|久田将義
写真週刊誌「FLASH」が『「大物ジャーナリスト」の化けの皮 記者クラブ開放で一世風靡したフリーランスの星を弟妹と元部下が実名告発』というタイトルで、元だか自称だかのジャーナリスト・上杉隆氏をの告発記事を出しました。
彼の評価は2年くらいまでは二分していました。マイナスとプラスに。プラスは大きく分けて、
1 官房機密費の中身を暴いた
2 記者クラブという閉鎖性を突破して自由報道協会という独自の組織を作った
3 福島第一原発でスクープ
といったものでしょう。
「FLASH」によると「化けの皮」は「ポンコツAI」「妻子放棄」「給料ピンハネ」のと主に3つに絞られているものの、彼が登場した当時から、「経歴が怪しくないか」といった声は勘の良い記者、編集者らからはあがっており、実は眉にツバをつけられたのは今に始まったことではありません。
僕にとって決定的だったのは、自分も取材した福島第一原発事故について、でした。彼の記事は「上杉さんにいわき漁港の皆さんが感謝している」(大意)であったり(「いわき漁港」は存在せず後で「いわき漁協」の間違いだったとしている)、夕刊フジ(2012.03.14)では「WSJの記者が福島市と郡山市の線量を見て人が生活できる数値ではないと言った」(大意)と報じた後、疑問をネット民を中心に呈されたの後、「お詫びして訂正します」とツイート。夕刊フジでは「3月13日発行、上杉隆氏「原発崩壊」の連載記事でウォールストリートジャーナル記者の発言はありませんでした。削除します」と驚きの訂正文を出す羽目になりました。「発言はありませんでした」って……。捏造じゃないですか。これは一例でアヤシゲな記事はたくさん見つかり、まとめサイトが出来ているほどです(現在は未確認)。
が、一部の読者は頑なに上杉氏の言う事は絶対正しい。批判する人間がおかしい」との論調を繰り返しています。
また文化人、ジャーナリストも上杉氏を支持している人が多かったです。名前を出すのは憚れますが、ただこの2年ほどから彼ら彼女らもとうとう離れていってしまったようです。本サイトが「第二の広河隆一事件」か 統一地方選ある有名立候補者の女性スキャンダル」という記事を出したあたりからです。
この時点で、上杉隆氏は色物としてメディアでは扱われていたものの、都知事選に立候補したり当時のN国党の幹事長に就任したりと、一応の暗躍は見せていました。なので完璧に見逃す訳にもいかないという中途半端な存在でした。
本サイトが上記記事を掲載した時に
「国民民主党の玉木雄一郎代表にAIビジネス(その時はAIが利用者の好みで記事を自動生成できるとまでは知らされていなかった)を売り込んでいるらしい、くらいは掴んでいました」(自民党関係者)という声も聞こえていました。