「これをやらなきゃ看板倒れだ」警視庁公安部、中国・北朝鮮シフトの”本気度”

警視庁は4月から、公安部の外事部門に朝鮮半島を担当する新たな課を設立し、現行の3課体制から4課体制に移行する。中国と北朝鮮への対応力を強化するとの触れ込みだが、最近の外事部門の実態を踏まえると、目論見通りに行くかどうか懸念もある。

警視庁公安部の外事部門はこれまで、外事1課がロシアなど欧州各国を、外事2課が中国と北朝鮮などアジアを、外事3課が国際テロ組織を担当してきた。4月からは北朝鮮担当部門が独立して外事3課となり、国際テロ担当は外事4課となる。

これに伴い、中国・北朝鮮担当はともに増員されるという。その目的について各メディアは、警視庁の発表に沿って「金正恩総書記体制になって以降、北朝鮮が国際的に孤立を深めていることから、今後、日本でのスパイ活動が活発になる可能性があること、中国の政治・経済的な脅威が高まっていること」(TBS)などと報じている。

「韓国情報を集めろ」

だが、北朝鮮情報に詳しい専門家の間に、金正恩体制が今後、対日スパイ活動を強化すると見る向きはほとんどいない。あるベテランジャーナリストが話す。