「これをやらなきゃ看板倒れだ」警視庁公安部、中国・北朝鮮シフトの”本気度”
「警視庁に限らず、日本の情報当局の課題は語学力だ。朝鮮語(韓国語)の出来る専門要員がもっとたくさんいれば吸収できる情報の量は飛躍的に増える。しかし警察組織が、数年で人事異動する人材に本気で語学教育を施すとは思えない。語学力の強化策が伴わないのなら、再編は看板倒れに終わる」(前出・北朝鮮ウォッチャー)
一方、今回の再編は朝鮮半島よりも、中国シフトがメインだとの指摘もある。前出とは別のジャーナリストが話す。
「中国は2017年に制定した『国家情報法』で、国民や国内企業、団体に諜報活動への協力を義務づけています。中国当局はこれまでも、留学生や外国企業の社員から少しずつ情報を吸い上げる『諜報の人海戦術』を得意としてきましたが、それを露骨に強化している。こうした手法は違法行為の範囲が『広く、浅い』ため、相当綿密に監視しないと見つけられないのが特徴です」
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それならば中国担当の増員もうなずけるが、いずれにしても語学力の強化は必須だろう。警視庁は果たして、今回の再編にどこまで本気で取り組むのだろうか。(取材・文◎編集部)