謎の未解決事件 「板橋区資産家放火殺人事件」現場を歩く 犯人は日中混成犯罪集団か

住宅街にその現場はありました。2009年5月に東京都板橋区内の資産家の瀬田さんご夫婦が殺害され、放火された事件。犯人はまだ逮捕されていません。

警視庁が発表している未解決事件はホームページで見る事が出来ます。その多さにまず、驚かされます。優秀だと言われている日本の警察をもってしても、世の中に未だに、「殺人者」を逮捕出来ず、犯人がそのあたりを歩いているのかも知れないという事です。一部メディアでは最近、世田谷一家殺人事件、八王子スーパーナンペイ事件、葛飾区上智大生殺人事件などがフィーチャーされていました。全て犯人は捕まっていません。
その中でも特異な事件があります。それが冒頭のいわゆる「板橋区資産家夫婦放火殺人事件」。被害者の瀬田さん夫婦は文字通りの資産家で有り余る土地を持っており、「板橋区の自宅から池袋まで自分の土地を通っていける」と言われるほどの土地持ちだと言います。ここであるテキストをめくってみます。『板橋資産家一家殺人事件の真相』(李策著 宝島社刊)です。

真犯人像に迫った『板橋資産家殺人事件の真相』(李策著 宝島社)

これを元に殺人現場を歩いてみたいと思います。被害者は2人。瀬田英一さん(当時74歳)、妻千枝子さん(当時69歳)。まずはお2人のご冥福をお祈り申し上げます。

なぜこの事件が特異なのか。とにかく、瀬田さんの資産が莫大だった事にまずはあります。前記したように自宅から池袋まで自分の土地を通っていけると言われたような地主であり、「資産価値は約70億円」(本書より)とも言われていました。
また、本書はこの事件の情報提供者から犯人像に迫っていく訳ですが、暴力団関係者と中国残留孤児らでスキームを組んでいた様相を描いていきます。非常に複雑な犯人グループ像が浮かび上がってきます。

瀬田さんは、現金主義で銀行を信用しておらず、行きつけのスナックなどでは

・5000万円の札束を布団の下に敷いている
・家にある札束を数えていたらそのまま眠ってしまった
・妻が3000万円の札束につまづいて捻挫した
(本書より)

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